よろず屋の猫

物語も大詰め?って感じでますます面白くなっている『結界師』の新巻が出ましたので感想です。

【送料無料】結界師（33） 価格：440円（税込、送料別）

楽天ブックスはまだ映像なし、ホントに遅いなぁ...orz...
表紙はヨッシーとまっさんです。


良守は宙心丸封印の為の修行で、正守は日永から裏会を取り戻すために頑張る巻でした。

32巻に続いて、始祖・時守による宙心丸の話から。

烏森の主に頼んで森の真ん中をゆずってもらって、宙心丸を不完全ながら封印した時守。
そしてたくさんの保険をかけた、墨村・雪村はその最たるもの。
烏森の言い伝え、方印、二家の競争、全ては時守が良守たちを土地に縛り付けておく為の仕組みだった。

時守の力をもってしても押さえつけられなかった宙心丸の力。
絶対的自信を持っていた自分、しかしそれ以上の力を持つ者の登場を長い長い間待ちわびた。
そして現れたのが良守の母。

・・・ってことで、墨村・雪村で、そして烏森で起こってることの全てが時守のせいだったせいで、良守、怒ってます。
当然ですけどね。

けれど時守が宙心丸を思う心に触れたせいでしょうか、あるいはやっぱりしなきゃならないことなんですよね、放っておくってわけにも行かない事で。
封印に必要なことを、本気の本気で取り組むと約束する良守。
しかし「最後に決めるのは俺だ、誰の指図も受けない。」

良守のこう言うところが好きだなぁ。
相手の言う事に怒り心頭だけど、でもやるべきことはやる。
そしてその上で、自分で判断しようと決める。

突っ走るおバカな良守だったけど、いつの間にか、その時はちゃんと判断するだろうなって思える主人公になってました。

ところで方印ですが・・・。
烏森に気に入られた者に出る・・・って話だったんですが、＝宙心丸に気に入られる者として時守が設定したわけです。
これでやっと正守じゃなくて良守に出たってことに納得がいきましたわ。

宙心丸が可愛いんですよね。
良守とのやりとりがとっても良いのです。
良守が宙心丸を可愛く思ってることが伝わってきます。


世界を終わらせるまじないを完成させたカケル。
しかし日永の精神支配系攻撃により、意識を失う。

裏会の城に戻った日永。
日永は自分の破滅に、世界を巻き込むつもりでいる。


で、正守サイドのお話。
春日の紹介で鬼童院ぬらに会おうとする正守。

正守と春日のやりとりが面白くて可愛い。
私は正守には刃鳥が良いなって思ってるんですが、春日も良いかもなんて思ったりして。

しかし争いが嫌いなぬらは正守とは会わない。
正守は時守から、裏会の状況を変えようとする者達の存在を聞く。

・・・ってことで、今度は雷神に会いに行く正守。
この雷神さん、昔は扇一郎と一緒に“風神・雷神”と自称して暴れまわってたそうですよ。
七郎の「あの親父にそんなヤンキーみたいな時期があったっていうのが・・・。」に爆笑ですよ。

「男って調子に乗るから」ってことで、雷神に手痛い歓迎を受ける正守。
別格の強さです。

はいつくばって雷神に裏会のことを頼む正守。

「俺にも手伝わせてくれ、俺の力など不要だと言うなら・・・。」

「裏会を救ってくれ。」

春日に対してもそうだったんですけど、正守、変わりましたよねぇ。
変に力が入ってたところがなくなったって感じ?。
自分が!!、自分が!!って言うのがなくなった。

雷神は元々正守もメンバーに加えるつもりだったらしいです。
そして巫女による予言も伝える。
「総帥を討つのはあんたらしいわ。」

ってことで、集まった総帥討伐隊のメンバー。
正守、扇七郎、十二人会第二客の鬼童院ぬら、十二人会元第三客の雷神こと龍姫、十二人会元第六客の銀魅霞玄。
銀魅がなかなか面白い人で。
愛妻家のようですよ。

再び正守の前に現れた時守。

墨村・雪村の中で一番危ないのは正守だと思ってたが杞憂だった。
私のように暗がりに身を落すことはないだろう。
君は私ほど愚かじゃない、私は自分のことしか信じていなかった。

とっても嬉しく読んだ時守のセリフでした。
一時は本当に心配してたんですよ、正守のこと。
もう大丈夫ですね。

世界を恨むな

自分が思っているより世界はずっとずっと広く、君を、全てを包み込んでくれている。

時守が正守に言った道を誤らないコツとしての言葉です。
良い言葉だと思いました。
正守だけじゃなくて、作者が読者に伝えたい言葉じゃないかなぁと言う気がしました。

次は良守と時音の話です。
ついに告白しましたよ、良守が!!。
もう2人とも可愛いったらありません。
読んでて口元が緩んじゃいます。

良守に元気をもらって、まほら様に会いに行く時音。
宙心丸を封印するのは裏会の下、最上級の神祐地・覇久魔、まほら様はその主です。

明日に迫る総帥討伐。
使命があると言うことに高揚感を覚える正守。

そして日永の足元では、“人形”たちが不穏な動きを・・・。

ってことで、次巻へ。
早く続きを読みたいです!!。