2012年版「このミス」海外作品の1位でございます。
読んだ時にとっても面白いと思ったけど、まさか1位になるとは思わなかった。
2011年は大変な年だったから、気分的にもこう言う小説が好まれるのかなぁと思ったり。
あらすじはamazonからのコピペ。
ハリーは冴えない中年作家。
シリーズもののミステリ、SF、ヴァンパイア小説の執筆で食いつないできたが、ガールフレンドには愛想を尽かされ、家庭教師をしている女子高生からも小馬鹿にされる始末だった。
だがそんなハリーに大逆転のチャンスが。
かつてニューヨークを震撼させた連続殺人鬼より告白本の執筆を依頼されたのだ。
ベストセラー作家になり周囲を見返すために、殺人鬼が服役中の刑務所に面会に向かうのだが…。
ポケミスの新時代を担う技巧派作家の登場!アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀新人賞候補作。
語り口から、私の好きだったデヴィッド・ハンドラーのホーギー・シリーズを思い出させて嬉しくなってしまう。
アメリカには“男”をことさら強調したミステリーも多いけど、それだけに新鮮さがあるんですよね。
途中で入るハリーの各カテゴリーの小説のチャラさがまた良いんですよね。
情けない主人公と出来た女の子の組み合わせは他にもあるけど、『二流小説家』は女の子の本質の描写、そして主人公との関係の結末がともに良い。
事件の結末自体は、「あり得るかな、それ?」と言う気もしないでもないんですけど、そう言うことはとりあえず置いておける面白さがある小説でした。