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カテゴリ:小説・海外
「ベルリン三部作」のグンターが登場する『変わらざるもの』を読みました。
あらすじはamazonからのコピペ。 改悛なき、偽りの正義を振りかざす愚か者たちよ、死すべし! 一九四九年ミュンヘン。 戦後、誰もが新たな生き方を模索していた。 ベルンハルト・グンターは、ベルリンを離れホテルの経営をしていたが、探偵稼業を再開することに決めた。 そんな彼のもとに、夫の安否確認をお願いしたい、と一人の女性が訪れる。 簡単な失踪人捜しに思えたが、敗戦と分断を経たドイツに、簡単なことなど何ひとつありはしなかった――。 グンターは何者かに拉致され、思わぬ事件に巻きこまれるが……。 CWA賞歴史小説部門賞受賞作家が描く鋼鉄のダンディズム漂う傑作ハード・ボイルド。 「ベルリン三部作」と言われるのは『偽りの街』『砕かれた夜』『ベルリン・レクイエム』の事なんですが、「戦時中のベルリンの様子が良く描かれているミステリー」って言う事以外全然覚えてないんですよね、内容。 一応本書は三部作と言う事になってますが、こんな私でも読めたので、三部作を読んでも無問題なのではないかと。 舞台は戦後のドイツ。 その様子が良く描かれていて、そこは面白く読めます。 私は最近皮肉、減らず口の主人公にちょっと食傷気味なので、どうもグンターを斜め見しちゃって。 最近は少ないですからね、こう言う主人公。 自分で災難に遭いにいってるようなものです。 「バカじゃないの、このおじさん」とか思って読んでましたが、そう言うのが全部「あぁ、そう言うことだったのか」と後半にはなるので、構成は確かなのかな、と。 これほど酷い目に遭う主人公ってちょっと他にはいないのではないでしょうか。 『ダイ・ハード』なんて全然目じゃないです。 それでもきっちり最後はやりかえすので、最後はその点ではスッキリ。 自分の核となる想いがあって、それを守るためなら怪我も厭わない。 (死はちゃんと怖がってるところが個人的には好き) 古き善き時代の“男”は、物語の舞台になっている過去だからこそ存在できるのかな・・・などと思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年02月06日 22時07分03秒
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