介護施設の将来
介護について、もう一回。現在介護保険の改正で、介護は施設から地域へ、地域から自宅へという流れになってきていますので、今までの施設に寄りかかった経営が厳しくなってきています。厚労省は、この流れに沿って中学校の学区に1つ程度の、小規模多機能施設というものを作って対応しようとしています。弊社のところにも、是非そういう施設を作る地主さんを紹介してほしいという介護事業者の方がたくさん来ています。しかし、先日の日経新聞の報道にもあったように、この施設なかなか普及していません。そもそも採算を取るのが難しいと思われますので、地主としても安易に土地を提供して、途中で出て行かれると困るのです。介護事業者の方は「法律で守られている事業なので安心です。」と言われますが、介護保険制度そのものは5年に1回程度見直すことになっている新しい法律で、どう転ぶかわからない制度です。実際今回の改正でも大きなインパクトがありました。私が考えるに、今の介護事業は、地主にとってはコンビニを誘致するに匹敵するほどギャンブル性が高い事業ではないかと思います。土地活用をお考えの地主さんは、将来性を見極めて判断する必要があります。