こころに映るよしなしごと

　朝起きると体中に白い膜がかかっていた。体を流れる血は人肌の温燗になっていた。食欲がまったくなく、ビジネスホテルのバイキングが食べられない。なんとか熱いお茶を何杯か飲んで仕事に向かう。が仕事にならない。泣きそうになる。え～んえ～ん。青森に帰ることにする。八戸駅のホームで特急を待つ。さっきまで体が火照っていたのに、今は芯から冷えてくる。なんだかやばい予感がする。特急は弘前行きで途中青森に止まる。夢うつつの間に青森駅に着く。

　向こう1ヶ月は日本酒もせんべい汁も見たくない史上最低の気分で寒々とした青森駅前をあてもなく歩く。