彫刻家 エル・アナツイのアフリカ
埼玉県立近代美術館の「彫刻家 エル・アナツイのアフリカ」を見に行ってきました。エル・アナツイは、ガーナ出身、ナイジェリア在住の現代美術作家です。初期の彫刻作品はかなりアフリカの歴史に思いを馳せてつくったような作品でした。2000年以降では、金属製のリキュールの蓋を材料にそれらを銅線でつなぎ、素晴らしい、織物と見間違うような巨大な作品を創り上げています。美術館の天井に届くようなスケールの大きさうねりをはなつドレープ感とその美しさ、圧倒されました。またしわしわ加工された巨大なゴミ箱も、おおっ!って感じの作品でした。空き缶の蓋をつなげた配水管も生きているようなうねうね感!エル・アナツイがアーティストとは表現者でなく、アイディアを出す人だと言っていたのが印象的でした。確かに作品が大きくなればなるほど、一人の手で作り上げることは困難だし、映画にしても、監督がアイディアを出し、表現するのは美術だったり、特殊メイクだったり、音響担当の人だったり・・・。17世紀にアカンの人々によって創案された抽象的な記号歴史的な出来事など、様々なことをあらわしているというアジンクラ今回ひょうたんでできているスタンプやステンシルも公開されていて興味深かったです。常設展では外にも彫刻作品があるのでゆったりとくつろぎながら、作品に触れたりして、鑑賞することができました。