2月3日、塩谷文科相が、「心を育む5つの提案」を発表しました。
↓<文科相が「心を育む5つの提案」>msn.産経ニュース 2009.2.3 10:32
http://sankei.jp.msn.com/life/education/090203/edc0902031032002-n1.htm
以下、同記事より一部引用
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塩谷立文部科学相は3日、4月から先行実施される小中学校の新学習指導要領で道徳教育が重視されることに絡み、「先人の生き方に学ぶ」などとした「『心を育(はぐく)む』ための5つの提案」を発表した。
(後略)
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これって、どういう文脈のものなのか、新聞記事だけではよくわからないし、肝心の「5つの提案」は「見出し」のみ紹介されているので、文部科学省のHPを調べてみました。
で、見つけたのが、同省HPの報道発表のページに掲載されている
<新しい日本の教育 今こそ実行のとき!「心を育む」ための5つの提案>
という2月3日付けのページです。
↓
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/21/02/1236056.htm
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現在の教育課題を踏まえ、今後重点的に取り組む7つの事項を示した「新しい日本の教育 今こそ実行のとき!~元気あふれる教育によって日本の底力を回復する~」及び「「心を育む」ための5つの提案~日本の良さを見直そう!~」を、別添のとおり作成しました。
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という鏡文に、以下の二つのPDFファイルが掲載されています。
◆新しい日本の教育 今こそ実行のとき!
~元気あふれる教育によって日本の底力を回復する~
↓ 平成21年2月3日 文部科学大臣 塩谷立(PDF:111KB)
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/21/02/__icsFiles/afieldfile/2009/02/04/1236056_1.pdf
◆「心を育む」ための5つの提案
~日本の良さを見直そう!~
↓ 平成21年2月3日 文部科学大臣 塩谷立(PDF:61KB)
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/21/02/__icsFiles/afieldfile/2009/02/04/1236056_002.pdf
msn.産経ニュースと毎日jpは、この「5つの提案」を記事にして掲載していますが、どちらの記事にも、この「提案」のサブタイトル「日本の良さを見直そう!」は書かれていませんでしたし、もう一つのPDFファイル、「新しい日本の教育 今こそ実行のとき!~元気あふれる教育によって日本の底力を回復する~」については、msn.産経ニュースではまったく触れておらず、毎日jpの方は、以下のように内容の一部を紹介しているだけです。
↓<塩谷文科相:道徳教育「5つの提案」 地域・家庭の協力を要請>
http://mainichi.jp/life/edu/archive/news/2009/02/20090204ddm002010053000c.html
以下、同記事より一部引用。
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(前略)
また、今後重点的に取り組む事項として▽校庭の芝生化推進▽高校、大学生の海外留学支援▽小中学校の区切り(6・3制)の在り方の検討▽教育への公財政支出の在り方の検討--などを挙げた。【加藤隆寛】
毎日新聞 2009年2月4日 東京朝刊
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けれども、この二つが一緒に報道発表されたということに、もっと注目しても良いと思いますし、二つのPDFファイルを読んでみて、「新しい日本の教育 今こそ実行のとき!」の方は、ニュースとして特に新しい知見はないものの、文部科学省が教育行政の基本として何をとらえているのか、どのような考え方のもとに予算措置を進めようとしているのかが書いてあるので、こちらを無視することはできません。
そして、<「心を育む」ための5つの提案~日本の良さを見直そう!~」>は、<新しい日本の教育 今こそ実行のとき!>に書かれているビジョンを「社会総がかりで実行する」ための呼びかけである、と理解できるのではないかと考えます。
ということで、まずは
◆新しい日本の教育 今こそ実行のとき!
~元気あふれる教育によって日本の底力を回復する~
平成21年2月3日 文部科学大臣 塩谷立(PDF:111KB)
の内容についてのご紹介です。
以下、上記PDFより引用
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日本が直面する難局を克服し、我が国の建て直しを図るため、今こそ、教育の充実によって、未来に向けて明るく強い日本をつくっていくことが必要。
教育基本法の理念を実現し、教育振興基本計画を着実に推進
↓
重点的に取り組む7つの事項
<生きる基本>
○基礎学力の定着、道徳教育の充実、体力の向上
○職業観・勤労観の育成
○校庭の芝生化、スポーツ、「外に出る」活動への支援
<学校体系>
○幼稚園から大学までの学校体系の在り方の検討
○質の高い教員の確保
<教育費>
○家計負担の軽減、公財政支出の在り方の検討
○手厚い支援が必要な子どもたち、外国人への支援
(以下省略 具体的な施策例の提示 <※「重点的に取り組む7つの事項」に関連して、21年度予算案等に盛り込んだ事項等を例示>との注釈がついてます。)
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教育政策の基本方針は、「日本を立て直すために、教育の充実によって、未来に向けて明るく強い日本をつくる」ことであり、具体的な目標としては、「教育基本法の理念を実現し、教育振興基本計画を着実に推進」することというわけです。
そして、<重点的に取り組む7つの事項>にも取り上げられている、「道徳教育」を「心を育む」という視点から「社会総がかりで」取り組もうという呼びかけが、
◆「心を育む」ための5つの提案
~日本の良さを見直そう!~
↓ 平成21年2月3日 文部科学大臣 塩谷立(PDF:61KB)
ということになります。
長くなりましたので、<「心を育む」ための5つの提案>についてはまた別記事にて詳しく書いていきたいと思います。
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