いよいよアライグマオヤジさんの写真展、「ラクリメ」が始まった。
24日は初日ということで、17時から18時までの1時間、「アーティスト・トーク」なる時間があり、その後が「レセプション・パーティ」という懇談の時間もあるとのことなので、前もって休みを入れていたのですが、差し入れを用意して行ってきました。
差し入れは、とろろ丼さんの学校の文化祭のときに、彼女が作ったので私も覚えたラスク(甘いのとしょっぱいの)をフランスパン2本分と、柿安の鶏のつくね用ミンチ(100g130円)をオーブンペーパーで包んで焼いたものとブロッコリーのゆでたのにしました。様子がわからないけど、お菓子とジュースという場合でもお酒がちょっと入るばあいでもこれなら大丈夫だろうという見込みです。お手軽に作れるけど、なんか手間かけたみたいでかっこいいでしょ。
会場に到着したのは16時半くらいでした。
入り口には、テーブルが置いてあって、「ラクリメ」のDMと同じ写真のポスターがパネルにしておいてあり、フラワーアレンジメントが2つかざってありました。
カードを見たら、アライグマオヤジさんの旧友から一つ(関西方面に住んでいる人なんでお祝いのお花を贈ってくださったみたいです)と、オバアがお世話になった在宅介護関係の機関の方からが一つでした。
このお祝いの花束の贈り主との関係も、まさにアマチュア写真家(?)の写真展らしくて、学生さんのテーマの「アートと社会」の一側面になっているかも…なんて思ったりしました(趣旨は多分ちょっと違うのですけど)。
展示はとても素敵でした。
暗くした会場に、オバアのポートレイトが一枚一枚ライトアップで浮かび上がってます。
一番最初は、2001年の1月の写真。
おかゆものどを通らなくなって、往診した主治医から「高級なアイスとかプリンとか食べてみるといいよ。ただ、それものどを通らなくなったら入院して点滴になるだろうけど、このままだともってあと数週間くらいかもしれない。」と言われて、とりあえず「遺影」に使える写真を、と撮ったポートレイトです。
それから、数枚のスナップを挟みながら、1ヶ月に1回くらいのペースで、その前の月に撮影したポートレイトと一緒にうつした写真のシリーズがつづき、最後は2002年の1月、亡くなった直後の写真、入棺した綺麗なお顔の写真、お葬式から帰ってきてくつろぐ孫(つまり8歳のとろろ丼さん)と猫(ちゃあ君のおかあさん猫…この猫も故猫になってしまいました)の写真、2003年の1月にポートレイトの山と猫が写っている写真が並び(合計24枚)、その隣には、プロジェクターに映し出した48枚の「ラクリメ」アルバムバージョンのスライドショーが並びます。
※アルバムバージョンは2003年にアライグマオヤジさん本人がセレクトしてまとめたもの。今回はその中から24枚を選び出したというわけです。
そしてアライグマオヤジさんの文章のパネルが入って、順路の最後には、生後2日のオバアの写真が追加されてます。撮影はオバアの父上。大正2年の写真ですから、これって大変なことですけどね。ライカもまだない時代の写真。生後2日から写真を撮られはじめて、人生の最後も写真を撮られていたオバアという、その3代に渡る写真とのかかわりを入れてみたかったというアライグマオヤジさんの提案だったそうです。
BGMは、個展のタイトル「ラクリメ」の由来・・・
1604年に出版されたジョン・ダウランド作曲の「ラクリメ…あるいは七つの涙」という曲です。
「アーティスト・トーク」は…
なかなか様になってました。
一枚一枚の写真を説明したのですが、私には再現するのが難しいので、アライグマオヤジさんが以前に書いたブログ記事のリンクを貼っておきます。
youtubeにあった、「ラクリメ」の演奏の動画へのリンクもついてますから、興味のある方はそちらもごらんになってみてくださいね。
http://uma-sica.cocolog-nifty.com/blog/2009/07/lachrimae-7864.html
学生さんたちは、懇親会のあと、さらにミニ反省会をして、展示会場のライトの微調整・・・光の量のみなおしなどするようでした。
展示期間ははじまったばかりなので、後日また観にいこうと思っています。