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エビータの空 ~El cielo del otro lado~

エビータの空 ~El cielo del otro lado~

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2008/12/21
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今年みたDVDの総括を今日も。

ということで、いまさらですが、「モディリアー二」


モディリアーニ 真実の愛


主演;アンディ・ガルシア (モディリアーニ。オーシャンズ12の俳優)、
   エルザ・ジルベルスタイン (ジャンヌ役)、
   オミッド・ジャリリ (ピカソ役)
監督;ミック・デヴィス

1916年から1920年代前半、パリ モンパルナスのカフェに
ピカソ、ユリトロ、コクトー、といった一流の芸術家が
毎日集まり議論をかわす・・・そんな歴史上実在した
贅沢な時代の話です。

主人公モディリアー二は、
酒と麻薬におぼれ36歳で生涯をとじることになりますが、
この映画の話の軸は2つあるといえます。

1つはモディリアーニと妻ジャンヌのラブストーリー。

そして、もう1つの視点として、
芸術家として、モディリアーニとピカソの対立が意図的に
描かれています。

かの有名なピカソは売れる絵を描き続け成功者の図。
(ピカソファンはこの映画見ないほうがいいです・・・)
この世で美しいものは「キュービックである」といい
「一人でも多くの女と寝て、絵を書き、財をなし、長生きをすること」
を幸せと定義する。ピカソの奥さんオルガは、ロシアの富豪の娘で、
演じていた女優がよく言いあてていたのが「お互いが戦利品の夫婦」。

一方、対照的に、モディリアーニはお金のために絵を書くことを拒み
肺炎を患い、毎日飲み歩き、内縁の妻ジャンヌも顧みない日々が続く。
しぶしぶ開いた裸婦の個展は、取締りにあう始末。
彼がこの世でもっとも美しいというのは「女性の顔」。


仲の悪いモディリアー二とピカソですが、ある日、二人で
最晩年のルノワールの別荘に繰り出します。

そこでルノワールとモディリアーニの会話で
「君は狂気かね?」という質問があり「少しだけね」と答えるシーンが
あります。

映画全体を見終えてから思うに
これは『芸術家として、自分の信念を闘え通せるかね?』という
意味のように思います。


商業主義に迎合することもなく、自分の信念と完璧を求め続け、
人生のバランスを見失った(もともと均衡がない?) 一人の芸術家。
成功ではなく、自分の信念を選んだモディリアーニ。
そして彼こそを唯一の人と選んだジャンヌ。

なかなか悔い改めないモディリアー二を
出会って以来、献身的に愛する内縁の妻ジャンヌの姿は
悲愴以外のことばは思いつかないが、本当に美しいです。
彼女の人生は誰もマネできません。

彼の死の日まで内縁の妻として彼を支え通し
最後は身重(二人目の子)のまま後追い自殺する妻。

映画には出てきませんが、
モディリアーニは最後の死ぬ間際に、友人にこういったそうです。

「死んだらジャンヌを墓のそばまで連れてきてくれ。
 死んでからもジャンヌを描くことができるから。
 それが僕にとって永遠の幸せなのかもしれない」

二人の間には第1子がいて、名前をジャンヌといいますが、
彼女は、大人になるまで両親のことを聞かされずに育ち
やはり芸術の道を進みます。

大人になって、父について伝記を書いたそうで、
いつかその伝記も読んでみたいです。
この映画、私の中では 手元においておきたいDVDに入ります。


ジャンヌ・エビュテルヌの肖像 モディリアーニ
    





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最終更新日  2008/12/24 03:11:55 AM
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