YO-YO　TAYLER　ロンドン発ヘアメイクのお仕事場

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ヘア＆メイクさんになって以来、一番よくお問い合わせを頂くのが、

「ロンドンで働きたい。どうすれば良い？」

という御質問です。



実は、YO-YOは当初から意図的にロンドンで働くことを狙ってそうなった訳ではなく、

偶発的な成り行きから、ロンドンに腰を据えることになりました。


それは結婚です。

たまたま伴侶となったジョンさんがロンドン在住で、

現役で仕事をしているので、

それに伴いYO-YOもロンドンに同居‥

という具合だった訳です。



つまり、全く白紙の状態から、ロンドンで職を得る計画を立てて執行した訳ではないので、

上記のような、そういう立場の方達からの疑問に明確にお答えすることが出来ません。



誰にも頼ることなく、海外で働く、という夢を叶えている良い実例としては、

ケンタロー君の場合が良い参考になると思います。



美容関連に限って言えば、

今、英国も日本流行が手伝って、多くの日系企業が英国参入しており、

その中で美容業界の英国進出は目をみはるものがあります。


ロンドン市内を歩いていると、

「犬も歩けば日系サロンに‥」という位の頻度で、

日系サロンや日本人ヘアスタイリストが働いているサロンを見かけます。




そういうサロンへ日本から海外赴任として英国へ来たり、

現地採用になって就職したりするのも、大いにアリだと思います。



しかしながら、一言で「ロンドンで働きたい」と言っても、

そう言う人達の大半は、海外くんだりまで来て、

日系企業に就職し、日本人スタッフに囲まれて日本語を喋り、

お客様も日本人ばかりで、

まるでNYのリトル東京で働いているような、

海外であって海外でない、

そーいう性質の仕事を望んでいる訳ではないのでしょうか。




海外に居るからには、その国で認められ、その国の人達に囲まれて、

英語を駆使し、外国人を相手に他の土着民の人達（英国で言うなら英国人）と混じって仕事をする‥

それが望みですよね？



もし、それが真剣に目指すところであり希望であれば、

先ず第一に必要なのが、

「自分が日本人であることを忘れる」だと思います。




英国では、毎日至る所で、様々な人達が映画を作ったり、

ファッション撮影をしたり、CM製作をしています。


ですから、常に毎日の動向に目敏くしていれば、

そのようなヘア＆メイク需要のある広告を見付けることが出来ます。



しかし、どこにも「日本人希望」とうたっている求人などありません。

日本人であることがメリットになる場合は、非常に少ないのです。


彼等はヘア＆メイクとしての度量と、コミュニケーション能力を第一に優先して、

人事を行います。

ですから、当然円滑なコミュニケーションには欠かせない英語能力が重要になってきます。

大切な打ち合わせがスムーズに出来ないようでは困ります。



また、英国製作のプロダクションであれば、

ヘア＆メイクを施術される側の人（モデル、俳優）等も当然、英国人もしくは西欧人の可能性が一番高い。

だから西欧人に対応したヘア＆メイクが得意でなければなりません。



骨格、肌質、髪質は勿論のこと、文化の違いも踏まえて、

四方山話しが出来る位には、西欧のことを理解していなければなりません。




逆の場合を想像してみて下さい。

日本で、全く日本語も喋れず、日本の文化や風習を理解していない外国人を雇って、

円滑に仕事を進められる自信がある人は少ないと思います。

加えて、日本人にヘア＆メイクを施術するのが苦手‥なんて論外でしょう。




つまり、海外で仕事をするということは、

特定の職種のスキルが高いという技術的な部分のみならず、

それに付随する様々な要素を考慮して、

それを制覇出来る能力や自信がないと無理だということです。



よく、住んでしまえば英語は自然についてくる、とか、

英国に居れば容易に英国人の友達が出来ると思っている人が居ますが、


所詮は本人の意図的な努力がない限り、

英語が堪能になったり英国人の理解や信頼を得ることは出来ません。




「なんとかなる」という理念は、

「なんとか出来る」人にしか適応しないのです。


なんとか出来るだけのものを備え持った人が、その能力を発揮して、

初めて物事は動くのです。



のうのうと居座っていても、物事が勝手になんとかなってくれる訳ではありません。



それを勘違いしている哲学が存在するような気がします。



物事を運を天に任せて、なるようになるさ、という信条は、

確かに多くの現実に当てはめて考えることが出来ますが、

それは出来る限りのことを既にしてしまった人が、

「あとは当たるも八卦、当たらぬも八卦」と、どんと腹を据えて時を待つ、という意味であり、

努力する前に何んでもどーにかなる、ということではありません。




何かを目指して大志を抱く時は、

そのような現実や、成功の要素を深く考察する必要があると思います。





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