中川昭一さんの四十九日が過ぎたので
私が好きな詩を載せたい。ともか姉さんが送ってくれた中川さんの写真集を今夜、眺めつつお酒を呑みたい。姉さん、本当にありがとう。高村光太郎「亡き人に」雀はあなたのやうに夜明けにおきて窓を叩く枕頭のグロキシニヤはあなたのやうに黙つて咲く朝風は人のやうに私の五体をめざましあなたの香りは午前五時の寝部屋に涼しい私は白いシイツをはねて腕をのばし夏の朝日にあなたのほほゑみを迎へる今日が何であるかをあなたはささやく権威あるもののやうにあなたは立つ私はあなたの子供となりあなたは私のうら若い母となるあなたはまだゐる其処にゐるあなたは万物となつて私に満ちる私はあなたの愛に値しないと思ふけれどあなたの愛は一切を無視して私をつつむ