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フィリピン、ドゥマゲッティのダイビング&ネイチャーツアー&コーディネート

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2011年02月22日
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もはやどちらが現実の世界かわからないほどに旅を重ね、生温かい風に慣れ親しみ、脳みそを溶かし、思考能力を著しく低下させるあのするどく、うだるような暑さから離れ、ピーンと張りつめた冷たい風に、鋭く目を刺激する文字の洪水、人の波、情報の流れに再び身をまかせる現実へと戻って来た。

3週間の旅。 何か新しいものを発見する、知らない土地を見聞する、
冒険するという旅人としてはあまりにも旅を重ねすぎ、その土地に慣れ親しみすぎて、今回の旅行はどうでしたか?という単純な質問に答えるのにはあまりにもすれすぎている。
旅が現実になりつつあり、当たり前のことになりつつあり、
空気になり、肉になり骨になりつつあるものにとって、こういう質問は酷である。
一番困る質問。

それでも今回の旅を振り返ってみると、一番しっくりくる言葉は
原点というところであろうか。
過保護というオブラートに包まれ、見えない優しい絹のようなフィルターに包まれた世界から、いきなり野生の血肉の香り漂う、原野へと入って行く、
満月の夜に狼にゆっくり変身していく狼男のように少しずつ、野生に帰っていくあの感覚の心地良さ
気がつくと僕はそこの空気と一体化し、もはやどこの国の人間ともわからぬ
異臭を放ちそこに存在している、誰も僕を認知することはできないし、
呼びとめることも、何者かを疑うこともできない。

野菜は野菜の本来の味がする、土の味がし、太陽の味がする
魚は魚の味がする、川を泳ぎまわり、大海原を漂い大きな流れの中に
あり必死に生き、生命を全うした味がする。
肉は肉のしっかりとした味がする。
大地をしっかりと踏みしめ、疾走し、息をし、考え、
朽ち果てる味がする。

力強く、それでいて素朴で、その土地の野生の味がする
人間が食べやすいようにへたに品種改良されたり、いつでも食べられるように温室でぬくぬくと育てられたり
きれいに形がそろえられたりしたものではなく、
それぞれ個性があり、形も色も大きさも重さも違い
自分でしっかり選ばないと味すら違う。

一口で言うとそういう旅、生の人々の生活を見て、体験し
その一部にできるだけ近づこうともがく旅
一見すると、客観的に自分でみても面白くない旅だと思うが、
そういう旅しかもうできないし、そういう旅があと後から味が出て来て
面白くなり、思い出になり、自分の血肉にもっともなっていくのだと最近よくよくそう思う。

もし、そういう旅の話しでよかったら
これからこの3週間であった出来事を少しづつ語っていこうと思います。
いかがでしょうか?





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Last updated  2011年02月22日 23時04分09秒
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