第130回芥川賞、直木賞
日本文学振興会主催の選考委員会が15日、芥川賞に金原ひとみさんの「蛇にピアス」と、綿矢りささんの「蹴りたい背中」が、選ばれたと発表。芥川賞・直木賞とは、1935年「文藝春秋」の主宰者である菊池寛が故人を偲び、大衆文芸の新進作家に直木三十五賞。純文芸の新進作家に芥川龍之介賞を贈ることを制定した文学賞としては最も歴史のある賞。今回のノミネートでは20歳以下の新進作家が3人も居られ、そのうちの2人が選ばれ史上最年少記録を塗り替えることになりました。これまでの最年少記録は1967年受賞の丸山健二氏の23歳1カ月。金原ひとみさんは1983年8月8日、当時法政大学大学院生で現在法政大学教授であり翻訳家でもある金原瑞人さんの愛娘として東京都板橋区に生まれる。2003年、「蛇にピアス」で第27回すばる文学賞を受賞。今回はノミネートだけに終わってしまった島本理生さんは1983年5月、東京都板橋区に生まれ。1998年(15歳)、短編小説「ヨル」で「鳩よ!」掌編小説コンクールの年間MVPを受賞。2001年「シルエット」で第44回群像新人文学賞優秀作を受賞。2003年「リトル・バイ・リトル」で野間文芸新人賞を最年少で受賞。同作品は第128回芥川賞候補にもになった。綿矢りささんは1984年2月1日、京都市に生まれる。2001年、「インストール」で堀田あけみ以来20年ぶりに史上最年少(17歳)で、第38回文藝賞を受賞する。因みに直木賞には、江國香織さんの「号泣する準備はできていた」と、京極夏彦さんの「後巷説百物語」が選ばれた。