カテゴリ:育児
断乳2週間が経ったある晩のこと。
和室で父と母に見守られながら 遊び回るチビちゃんに、 夫が、 「パパって言ってごらん」 と中国語で言うと、チビちゃん、すぐに 「パパ」 と小さい声で父を呼んだ。 夫が続けて、 「じゃあ、ママって言ってごらん」 と再び中国語で言うと、 チビちゃん、沈黙。 「やっぱりママって言わないんだね。 ママは?ママって言ってごらんよ。」 と夫が再び促すと、 チビちゃん、一瞬の沈黙の後 つばめの方を見ながら、 「かぁ」 と一声。 そう、チビちゃんは日本語で 母を呼んでくれたのだ。 「うわぁ~、チビちゃん、お母さんって 言ってくれたの?もう一回言ってみて。」 と言うと、再び、「かぁ」。 つばめ、うれしくて何度も何度も、 「お母さんって言ってみて」 と聞いてしまう。何回聞いても チビちゃんは、「かぁ」って返してくれるので、 「かぁ」は日本語で「お母さん」と 言っているのだと確信。 そっかぁ~、チビちゃん、 一度はママって呼んでくれたのに、 ここ1ヶ月あまり、「『ママ』って言って」と言っても 照れ笑いをするばかりで呼んでくれなくなったのは、 果たして母を「ママ」と呼ぶべきなのか、 それとも「お母さん」と呼ぶべきなのか、 悩んでいたからだったんだね。 チビちゃんは、「ママ」がつばめのことを指すことは ずいぶん前から分かっていて、 家族写真を見せながら、 「ママはどれ?」と義母などが中国語で聞くと、 ちゃんとつばめを指していた。 でも肝心の母は自分のことを「ママ」とは呼ばず、 「お母さん」と言っている。 ここにチビちゃんの苦悩があったのだ。 「家族はみんなお母さんを『ママ』って呼ぶけど、 お母さんは自分のことを『ママ』とは言ってない。 ・・・ということは、きっとこれは中国語なんだ。 日本語を話すお母さんには、日本語で 『お母さん』って言うべきなんだ」 というのが、チビちゃんの出した結論だったのだろう。 それにしても、1歳ちょっとの子供が、 こんなことを考えてるなんて思いもしませんでした。 母とその他の家族で使う言語が違うこと、 だから相手によって話す言葉を変えなければならないことなど、 チビちゃんはちゃーんと分かっているのです。 チビちゃんが二ヶ国語が入り混じる 複雑な言語環境で育つことを少し心配していましたが、 子供の適応能力というのはすごいものですね。 これからチビちゃんがどのように二つの言語を 獲得していくのかは分かりませんが、 無理やりどちらかの言語を教え込もうとがんばるのではなく、 肩の力を抜いて自然体でチビちゃんに向き合っていきたいと 思う母のつばめです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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