カテゴリ:育児
皆さんのおうちでは、
食事でもおやつでも、一番おいしいもの(ところ)は 誰が食べますか? 今年の中秋節(9月30日)に ハーゲンダッツのアイスクリーム月餅の引換券をもらいました。 引換券を持ってハーゲンダッツに行くと、 店の近くにダフ屋がうろうろしていて、 引換券を160元程度で買い取るという。 引換券でもらえるのはハーゲンダッツのアイス月餅5つ。 ダフ屋の買い取りの値段から考えると、 ハーゲンダッツのアイス月餅は、 1個40~50元はすると思われます。 1元アイスの50倍、 割合上等な5元アイスの10倍の値段です。 言ったらただのアイスクリームに その値段は割が合わないと考える人たちは、 引換券をダフ屋に買い取ってもらって、 現金を手に家路につくのでしょう。 さて、アイス月餅を5個もらってかえった つばめたち、3個を1階の義父母に渡し、 残り2個を6階へ持って上がりました。 その晩、夫はわが長男に そのアイスのうち1個を食べさせました。 全部食べきれずに子供が残した分ぐらい 夫が自分の口に入れてしまえばいいのに、 そのアイスの残骸は、かなり長いこと 我が家の冷蔵庫を占拠していたのです。 そして中秋節を1か月も過ぎたある晩、 つばめはふと、あのハーゲンダッツの残り1個を 食べてしまおうと思い立ちました。 もうずいぶん涼しくなり、子供にアイスを食べさせるのも あんまりよくないし、第一、ずっと冷蔵庫を占拠している このアイスを食べてしまってすっきりさせたい、 そう思ったのです。 「私、あのアイス、食べるからね」 と夫に声をかけると、夫、少し間を置いて、 「・・・食べなよ」 と返答。 その返事の仕方にちょっとひっかかりを感じましたが、 つばめ、アイスを出してリビングに行くと、 夫、 「こんな上等なアイスを、子供にやらずに食べるなんて」 と一言。 やっぱりつばめが食べてはいけなかったのです。 中国人のわが夫は、一番おいしいものは 子供に残してやるのが当然だという感覚を持っているようで、 食事でも一番おいしくてやわらかそうなところを 子供に取り分けるし、おいしいお菓子などがあれば、 自分は食べずに子供に食べさせようとします。 夫だけでなく、義母や親戚のおばあさんもそうで、 たまに送ってもらった日本のお菓子などを 義母に渡しても、孫にやるために取っておいて、 自分は食べようとしません。 そして結局、おいしいお菓子も味が落ちてしまったり、 賞味期限が過ぎてしまったりして、 捨てるしかないということもしばしば。 つばめの感覚では、おいしいお菓子があれば、 親も子供も一緒に味わえばいい (むしろ、子供は体がちっちゃいんだから、 大人の半分でいいでしょ。大人と同じだけもらえたら上等) と思うのですが、夫や義母たちは、 おいしいものを子供に残しておいてやらずに 自分たちの口に入れるということに、 罪悪感を感じるようです。 きっと、食べ物が不足する飢餓の時代を経験した人たちは、 少ない食料の中から、親は我慢してでも 子供に少しでも多く食べさせてやろうとしたのだろう、 夫や義母はその時代の感覚がまだ残っているのだ、 とつばめは想像しています。 ・・・で、その残り1個のハーゲンダッツは どうなったか、って? ええ、食べましたよ。 「2個しかないアイスの1個を子供が食べたんだから、 残り1個を親が食べて何が悪い」 と夫に言い返し、つばめも食べ、 夫の口にも何口か放り込んでやりました。 抵抗せずに食べていたところを見ると、 夫もほんとは食べたかったに違いありません。 こんな日本人の嫁をもらって、 夫はともかく、義母は心中、 「なんて慎ましさのない嫁なんだ」 と思っているに違いありません。 外国人だからしょうがないとあきらめているのでしょう。 中国人の義父母や夫に大切にされ慣れているわが子は、 そんな母に、 「お母さんはボクを大切にしてくれない。なぜかボクに厳しい」 と心中悲しく思っているかもしれません。 しかし、何でも子供の自分が一番大切にされて当然だ、 という感覚を持ってしまうと、そうでないところへ 行った時に困るのは子ども自身だと思うので、 つばめは日本人の母として、夫や義母とは 別の大人モデルを子供に見せたいと思いつつ、 甘やかされ、かわいがられ慣れている子供に、 厳しくしても通じないことも多く、 つばめ自身も、中国に長くいると 何が常識かだんだん分からなくなってきて、 結局周りの環境に流されつつあります。 ま、子供は、親も環境も選べないわけだし、 与えられた環境の中で育っていくしかないですね。 何が子供にいいかなんて白黒つけられるものではないし、 家庭によっても教育方針はいろいろだと思うけど、 日本人と中国人とは、子供に対する接し方は だいぶん違うなぁ、と感じているつばめです。 P1130452 posted by (C)つばめ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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