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ニーハオ中国

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2013/08/15
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旅行中、夫に子供たちを連れ出してもらって、
半日ホテルの部屋でゆっくりできたので、
窓際でインスタントコーヒーをすすりながら
単行本を一冊読破。

題名は「バイカルチャーと日本人」。
つばめは、子供のバイリンガル教育に興味があり、
ネットで関連の本を探していて見つけた一冊。
著者は日米ハーフのバイリンガル&バイカルチャーであり、
日米のことを例を挙げて書かれているが、
他の国でも十分役に立つ内容だと思う。

著者によれば、バイカルチャーとは、
「二つの社会文化圏に対応できる」ことであり、
「日本の一般社会の文化圏」と「日本以外の文化圏」の
両方に対応しているということだそうだ。

つばめは子供を日中のバイリンガルにしてやりたい、
とは考えていたが、「バイカルチャー」という視点では
考えたことがなかったので、目から鱗の思いでした。

いくらわが子が母から日本語を覚えたとしても、
中国という社会文化圏で育った場合、
日本の一般社会文化というのを体得することは
難しいだろうということに初めて気がついた次第。

本には、高いレベルのバイリンガル・バイカルチャーの
人の例が挙げられていましたが、
著者によると、こういう人たちに共通する体験のパターン
というのがあるのだそう。
それは、自分の生まれ育った文化圏以外の別の文化圏を、
内側からも外側からも体験し、
「ダブル・インサイダー・アウトサイダーの視座」を
持っているということだ。

「インサイダー」とは、ある社会文化を内側から、
その一員として体験している状態。
その文化圏の常識や概念を「普通」と考えている。
「アウトサイダー」とは、ある社会文化を
外側から体験することで、例えば慣れない異文化圏の中に
身を置いたり、ある文化圏を外国から見ている状態。

「ダブル・インサイダー・アウトサイダーの視座」を
身につけるプロセスは以下の通り。

1.日本に住んでいて、日本を内側から「インサイダー」として
 経験し、アメリカを「アウトサイダー」として見る。

2.アメリカへ移り、アメリカ国内からアメリカを
 「アウトサイダー」として体験する。

3.アメリカの社会文化に浸り、アメリカ人の
 「インサイダー」の視座が分かるようになり、
 日本を「アウトサイダー」として見る視座に遭遇する。

4.日本に戻り、日本をあらためて「インサイダー」と
 「アウトサイダー」の両方の視座で見る。
 同時に、アメリカをあたらめて「インサイダー」と
 「アウトサイダー」の両方の視座で見る。

面白い概念ですね。
これをつばめの場合に置き換えてみると。。。

日本人の一員として日本の常識や社会通念を理解するとともに、
(インサイダーとして日本を見る視点)
中国に渡り、日本を違った視点で見るようになる。
(アウトサイダーとして日本を見る視点の獲得)
そして中国で、日本では考えられない社会文化に出会い、驚く。
(アウトサイダーとして中国を見る視点)
そのうち、中国に慣れ、中国人としての物の見方や常識というのが
だんだん身についてくる。
(インサイダーとして中国を見る視点の獲得)
再び日本に戻った時には、日本をインサイダーとしてだけでなく、
アウトサイダーとしても見られる視座を獲得している。
同時に中国に対しても、アウトサイダーとしてだけでなく、
インサイダーとして見る視座も獲得している。
(「ダブル・インサイダー・アウトサイダーの視座」の獲得)

という感じ?
わが子が日中のバイカルチャーを目指す場合だと、
わが子は中国育ちなので、
つばめとは日本と中国が逆になりますね。


(「バイカルチャー育成の適齢期は高校~大学時代?」へつづく。)


↓「バイカルチャーと日本人」櫛田健児
(著者は日本人の父と、アメリカ人の母との間に生まれた
ハーフで、高校まで東京のアメリカンスクールに通い、
スタンフォード大学へ進学、修士号を取得。)
IMG_5528
IMG_5528 posted by (C)つばめ





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Last updated  2013/08/16 05:18:55 PM
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