カテゴリ:中国で子供の教育
(「バイカルチャーと日本人」の続き。)
つばめが着目したのは、 高いレベルのバイリンガル・バイカルチャーになっている人の 例の多くが、高校~大学時代に、自分の生まれ育ったのと 別の文化圏を体験しているということです。 例1)スタンフォードのジロー。 著者がスタンフォード大学の授業で会った時、 名前は日本人だが、訛りのないうますぎる英語に、 日系アメリカ人かと思われたが、 雰囲気は日系アメリカ人ではない。 アメリカ人の寮生たちに慕われ、 夜遅くまで彼らの「ノリ」に合わせつつ、 自分の意見を語る彼。 日本語で話してみて、やっと日本人だと判明。 (ジローの経歴:小学生の時に海外に数年間住んだ経験があったが、 帰国後は日本の超名門中学、高校へ。 そして東大を蹴ってアメリカの大学へ進学。) 例2)外資系証券会社のマサ。 英語ベースでの食事の席で、早いスピートの英語での 会話の中、英語流の冗談を交わしていた彼。 著者は、イギリス系の日本人か、 完全にイギリス育ちの日本人かと思った。 ところが翌週、再びマサに会ってびっくり。 日本人の同僚や取引先との会話や電話応対、 そして著者との会話も、完全に日本人としか 思えない調子だったのだ。 しかも少し体育会系の雰囲気までうかがえる。 (マサの経歴:高校までイギリスで過ごしたが、 大学は日本の私立の名門へ進み、ラグビー部所属。) 例3)高校留学のアキラ。 著者がアメリカでアキラに会った時は、 その会話の「ノリ」から、彼は小さい頃から 長く海外に住んでいたのだろうと推測された。 ところが彼は高校二年で1年間アメリカに留学するまで 海外を経験したことがなかったと知り、驚いた。 その後アキラは日本で高校を卒業し、日本の大学へ進学。 その後アメリカの大学院へ進み、 日米を往復するキャリアについた。 この本を読みながら 我が子をバイリンガルかつバイカルチャーに 育てるということを考えた場合、 高校〜大学時代に最低1年ぐらいは 日本生活をさせるのがいいかもと思いました。 もしくは高校か大学のどちらかを日本で過ごすと バイカルチャーとしてかなりいい線いくのでは? ま、まだまだ先のことだし、 その時になってみないと分からないけどね。 その時期過ぎたら全く異文化を 吸収できないというわけではないけど、 一般の日本人が持つ常識や人付き合いの仕方など 社会・文化的な要素を自分のものとして吸収するには、 やっぱり感受性の鋭い思春期過ぎが理想的なのかもと思う。 それにしても、言葉の面の臨界期は小学校卒業前後と早いけど、 社会文化面の臨界期は遅めのようなのがおもしろい。 ま、確かに、わが子を幼稚園や小学校で 1年ぐらい日本生活をさせたとしても、 人間としてまだ固まっていない時期だし、 子供が体験できる日本社会というのも限られているしね。 大人に近い思考回路ができるけど、 まだ人間として完全に固まってはおらず、 異なる社会文化を吸収する余地が十分あるのが 高校〜大学時代なのかもしれないなぁと思いました。 これはあくまでつばめの本を読んだ感想ですが、 皆様にもご参考になればと思います。 P.S.長く海外に住んでも、 日本人とばかり付き合い、日本人の行くようなところに ばかり出入りし、子供も日本人学校に通っていたような場合は、 バイカルチャー度は高くない場合が多いそうです。 ま、それはそうでしょうね。 ちなみに著者は、バイカルチャ―がモノカルチャーより優れている と考えているわけではないことは随所で述べています。 ↓山海関で泊まったホテルの窓からの景色 IMG_5446 posted by (C)つばめ ↓ホテルロビーの吹き抜け。 たぶん3つ星だと思うけど、 それにしては、広々として割合よいホテルでした。 IMG_5436 posted by (C)つばめ IMG_5516 posted by (C)つばめ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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