カテゴリ:義母の死
トマト麺を自分で作ってご満悦だった義父ですが、
翌週以降も、上機嫌と不機嫌の繰り返し。 月曜日の朝10時、 「お義父さんがまた西葫芦を買ってきてくれたので、 もう一度西葫芦の軟餅にしようと思っています。 時間があったら、粟のお粥を炊いといてもらえますか。 それと、外に行く時間があったら、 稲香村で『素十錦(野菜や豆腐類など10種が混ざった冷菜)』を 買ってきてもらえたらうれしいです」 とお願い。 メニューは全て、義父の好みに合わせている。 義父はもちろん、色よい返事。 1階に下りてみると、 「稲香村で素十錦を買ったら、つばめが言っていた ビーチ(という野菜)が入っていないようだったので、 もう一度買い直したんだ」 と義父、2つの袋を出した。 つばめは別にビーチが入っていようがいまいがかまわなく、 素十錦の説明をするのに、ビーチとかが入ったやつ、 と言っただけだったのだが、 くそまじめな義父は、同じものを2回も買ったのだった。 こんなにたくさん食べきれないのは ちょっと考えたら分かるのに、 全く融通がきかないのだ。 しかしそう思ったことはおくびにも出さず、 「ありがとうございます」 とつばめ。 さて、鍋を見ると、粟のお粥が鍋に1/3ほど。 「少し少ないんじゃないですかねぇ・・・ お湯足しましょうか?」 というと、 「いや、ちゃんとお碗2杯分水を入れたんだから、 足りるはずだ。余ったらまた、 残り物を食べないといけないだろ」 と義父。結局そのまま作ったが、 できあがった粟のお粥は、見るからに少なく、 粟粥が大好きなはずの義父は、 遠慮して一口も飲まなかった。 軟餅のほうは、つばめがさりげなく作り方を説明すると、 義父が「自分が作る」と言い出した。 見ると少し小麦粉の量が多すぎるように思ったので、 ちょっと水を足しましょうか、と言うと、義父、 「いや、これでいいんだ!」 と怒るので、そのまま義父に任せることにした。 結局、「軟餅」という名前なのに かなりかためのチヂミに仕上がった。 義父は自分の作ったチヂミがおいしくなかったようで、 半分ぐらい残し、2歳のふたり目ちゃんも食べなかったが、 つばめは1枚完食した。 翌日、つばめが考えたメニューは、ラオビン。 週末外食した際に持ち帰った 残り物のエビ粥と濃い味付けの太刀魚があったので、 ラオビンにくるんで食べるといいかな、と思ったのだ。 しかし電話での義父は、なぜか不機嫌。 1階に下りていくと、先にインスタントラーメンを 食べていた義父、開口一番、 「こんなに残り物があるのに、 なんで新しくラオビン作るんだ」 とつばめに抗議。 「お義父さんこそ、こんなに残り物があるのに、 なんでインスタントラーメン食べてるんですか。 残り物があるから、ラオビン作るんです」 とつばめが説明すると、 義父、ふくれていたが、つばめがラオビンの生地を 取り出すと、伸ばして焼くのを手伝ってくれた。 「私よりずっと伸ばすの上手です♪」 とほめまくるつばめ。 ほめられるとまんざらでもない義父なのだった。 つづく。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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