カテゴリ:仕事・日本語教育
つばめは国慶節明けから毎朝1時間、
社員に日本語の授業をすることになっているのですが、 どういう教科書がいいかすら、まだ決めかねていて 河北省の親戚の家を訪ねる際、 家にあるビジネス日本語の本を5、6冊持って行って、 暇な時間に読んでいました。 つばめは日本で3年、中国で2年ほど 日本語教師の経験がありますが、 毎日4時間以上日本語を勉強する学生に対して、 0初級~上級まで、教科書に沿って教えていたのがほとんど。 今回のように、すでに日本語1級を取得済みで 毎日日本語を使って仕事をしているビジネスマン(ウーマン)に 日本語を教えた経験はほんの少ししかないし、 0初級は0初級で、教えたことがあるとはいっても、 毎日日本語ばかり勉強する時間がある学生と、 仕事をしているビジネスマンとでは 日本語を勉強する目的も違うし、 勉強に充てられる時間が圧倒的に違います。 学校の学生が1日(4時間)に勉強する内容を ビジネスマンが同じようにやろうとすると、 1か月(週1回1時間×4回)もかかるのです。 それに彼らは、別に日本に留学したいとか、 日本の大学に行きたいとかいう目的を 持っているわけではありません。 せっかく日系企業に勤めているのだから、 ちょっと日本語を勉強してみたい、 日本人社員と簡単な会話がしたい、 日本に旅行に行った時に使える日本語を覚えたい、 というような好奇心から 日本語を学んでみようかと考えているのです。 そういう人たちに対して、 日本語学校や大学と同じように、 1から文法積み上げ式に教えるのは 時間的にも無理だし、彼らの目的にも かなっていない気がしていました。 けれども、メインテキストもなく、 毎回自分のオリジナルで授業をするのは、 系統的に日本語を教えるのがなかなか難しいし、 また教師側の負担も半端じゃありません。 しかし、つばめが知っている初級教科書の多くは 文法や語彙などをひとつひとつ 順に積み上げていくようになっていて、 今回のようなビジネスマンの需要に応えられるような 初級教科書をつばめは知らなかったので、 途方にくれてしまいました。 本屋を覗いてみたけどピンとくるようなものも見つけられず、 わらにもすがる思いで、知り合いの先生に相談してみたところ、 教えていただいたのがこの教科書。 ↓「まるごと」 照片 461 posted by (C)つばめ 紹介してくださった先生によると、 CAN-DOに基づいた、「できるようになること」を 積み重ねていく設計になっていて、 文字に頼らない会話の教科書だそう。 聞いてすぐ、国際交流基金の図書館に行ってみると、 あった! 新しく発刊されて間もない教科書のようで、 目立つ所にディスプレイされています。 写真をふんだんにつかったオールカラーで、 ローマ字が振ってあるところもGOOD。 日本語学校で教えていた時は、 ひらがな・カタカナは1週間もせずに 一通り教えてしまうので、 教科書にローマ字が振ってあるかどうかなんて 気にもとめていなかったのですが、 今回の0初級クラスは、ひらがな・カタカナを マスターするだけでも何か月もかかるかもしれず、 文字を教える必要があるかどうかも分からず、 教えるにしても文字ばかり勉強するのはつまらないので、 会話も同時並行で教えていくつもりだけど、 ひらがなの読めない学生にとっては、 教科書の日本語を読む唯一の頼りがローマ字。 今回そのことにはじめて思い至った次第。 ローマ字が振ってある、そのことだけでも この教科書を選ぶ十分な理由になります。 さらに本の内容を読むと、きちんとした理念のもとに 組まれた系統的なカリキュラム、 そして、教科書の音声データや語彙帳、教師用資料などが インターネットからダウンロードできるように なっているのも魅力的です。 これだ!とピンときて、 この教科書をメインに0初級クラスの 授業内容を考えることに決めました。 去年日本で発売されたばかりの新しい教科書で 中国で買えないのは難点だけど、 何とか手に入れて使いたいと思います。 ご紹介くださった先生には大・大感謝です! ありがとうございます!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014/10/06 07:46:34 PM
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