カテゴリ:仕事・日本語教育
コース授業のスタートといえば、自己紹介。 わたしも例にもれず、 最初の授業で、学生さんたちに自己紹介をしてもらった。 とはいえ、日本語での自己紹介だったので、 「はじめまして。 ●●です。 よろしくお願いします。」 程度の簡単なもの。 これだって日本語ゼロの学生さんたちにとっては たいした内容だ。 まずは自分の名前の日本語読みが分からない。 だから、「自己紹介」の前には「出席をとる」という儀式があり、 1人ずつローマ字でふりがなを振った名前カードを見せながら、 学生さん1人1人の名前を日本語で呼び、 名前を呼ばれたら「はい」と返事することを教える。 みんな自分の日本語の名前の響きや、 「はい」という返事のひとつにも新鮮で興味津々だ。 ひととおり名簿順に名前を読んだら、 次はランダムに名前を呼び、 返事をしてもらうゲームを通じて、 自分の名前を耳から認識してもらう。 自分の名前を呼ばれて即反応できるぐらいになったら、 だいたい自分で自分の名前が言えるようになっている。 それから、「はじめまして」「よろしくお願いします」だ。 まずは教師が自己紹介をしてみせる。 お辞儀や、自分の名前を言う時に自分の胸に手を当てる等の ジャスチャーを交えてやってみせる。 それを見れば、 言っている内容がだいたいどういう意味か予想がつくものだ。 「はじめまして」 「よろしくお願いします」 の口慣らしをした後、1人1人に自己紹介をしてもらう。 そんな感じで、第1回目の授業で自己紹介はしてもらったが、 どうも物足りない。 これだけ聞いても学生たちのことはほとんど何も分からない。 日本語で日本語を教える「直接法」なら、 学生たちのことが分からなくても、 それだけの日本語表現力がつくまで我慢するしかないわけだが、 私は第1回目で完全直接法はあきらめた。 最初は直接法でと思っていたが、 授業概要や出席、成績の扱いなどを 私自身が中国語で学生に説明しなければならず、 諸々のことを考えると、完全直接法は難しいな、と 1回目で思った。 つづく。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024/04/26 12:29:28 PM
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