カテゴリ:読書(現代)
久しぶりに乃南アサさんの本を買ってみました。
この方の作品を読むのはかなりご無沙汰になっちゃった。 好きな作家さんの1人なんですけどね この作品はかなり分厚い長編小説なのですが、内容的には 崩壊の物語って言う感じかな~ 2回流産を経験して、4年前に離婚もして、少し他人と距離を 置きながら暮らしているカメラマンの女性が、兄の家族や、 不倫関係の恋人に振り回されて、日常に潜んでいる歪みを 目の当たりにするお話です。 癌に侵されて死期の迫った兄、何を考えているか分からない 元同級生の兄嫁、受験のために上京してきた甥っ子、そして 中学3年生で一生消えないトラウマを背負い込んでしまった 姪っ子。 自分も不倫しているのに、妻に恋人の存在を明かされ離婚を 迫られ怒り狂う恋人。 自分の意思とは関係なく、色々な事実を突きつけられて、 時に戸惑い、時に癒され、自分を見つめなおす主人公。 兄が死んだ後、残された家族の生活のために死んだ母が 残してくれた家の処分を考え、今は誰も住んでいない 実家に帰り、植物に支配され崩壊寸前の姿に恐怖します。 当たり前の生活に潜んでいる崩壊の恐怖。 お話の展開が、いかにも乃南さんぽかったです。 それにしてもこの兄と、兄嫁が嫌なやつなんだ 親族だったら絶対に付き合わないタイプだわよ~(笑) ピリオド 857円 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[読書(現代)] カテゴリの最新記事
|
|