『フィッシュストーリー』 伊坂幸太郎
待ちに待った伊坂作品の文庫化ですこれ映画を先に観てしまったので、原作の方はどうなってるんだろうってずっと気になってて。お話の方は最後のレコーディングに臨んだ売れないロックバンド。「いい曲なんだよ。届けよ誰かに」テープに記録された言葉は、未来に届いて世界を救う。時空をまたいで、リンクした出来事が、胸のすくエンディングへと一閃に向かう瞠目の表題作ほか、伊坂ワールドの人気者・黒澤が活躍の2編を含む、変幻自在の筆致で繰り出される中篇四連打。爽快感溢れる作品集。 短編集の1編からあの映画作っちゃったんだなぁっていう驚きがまず1つ。映画では隕石が地球に落っこちてきちゃうっていう大前提のもとで話が進んでいたんだけど、これは別の小説の『終末のフール』のエピソードを引用して作ってみたのかなぁという謎が1つ(笑)小説版の良いところを、良い感じにアレンジして出来たのがあの映画だったんだなぁと。細かい違いは沢山あるのですが、大筋は小説版を丁寧に追っているのがわかりました収録されている4編とも雰囲気が違うんだけど、全部伊坂テイストにまとめられているのが流石。読み始めたら止まらなくて、一気に読み終えたので、これからゆっくり2回目を楽しみたいです。今回はお気に入りキャラの黒澤さんの出番が多いので、それもまた嬉しフィッシュストーリー4442円フィッシュストーリー540円