48 Rue du Cherche Midi

愛人の父上が、心筋梗塞で倒れて入院しました。
というわけで、週末は愛人は帰省しています。

なんだか、
ちょっとイロイロ考えてしまいました。
私たちはいつまで、一緒にいられるのだろうか。

彼は彼で、私のことを知らない人に話している。
私は私で、彼のことを知らない人に話している。
でも、私達を知っている人には、私達は私達のことを話していない。

だから、お互いがどこかで病気をしたり
急に死んでしまったりしても、誰も教えてくれない。
もし分かったとしても、すべてことが終わってからだろう。
死に目には会えないだろう。

こんなに長く一緒にいるのに、こんなにうまくいってるのに
はかない関係だなと……。

愛人の家族は、愛人が死んだあと、
私と愛人の思い出を見つけて、
愛人の死を私に教えてくれるだろうか。
怒って連絡なんでしてくれないよな。

そうだよね、仕方ないよね。

でも、愛人は……
愛｢ぼくが死んでも、ちゃんと綾ちゃんに伝わるように
なっているから、安心して｣
綾｢どうやって？｣
愛｢内緒｣
誰が伝えてくれるんだろう。本当かなぁ。