起き抜けにはいつも夢の切れ端が頭の中にある。
覚醒しはじめたときに掴んでいた夢の内容を、
眠っていたときの記憶まで遡って辻褄を把握する。
そしてそれを、今までは携帯やノートにメモしていた。
でもこのごろでは書くのではなく、吹き込むことにしている。
携帯電話には、音声を録音できる便利な機能がついているからだ。
いっときの私は、夢の中で海に面した町に住んでいた。
それがどうやら、最近になって引越をしたようである。
一時期暮らしていた町から、知人に会いに電車に乗って、
寂れた中規模な都市に出かけたことがあった。
今、夢の中で私が暮らしているのはそちらの町である。
線路に面した古いマンションの5階だかに住んでいる。
この町も、前の町と同様、曇りの日ばかりである。
わりかし大きな窓から見える線路は茶色く錆びている。
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Last updated
2009/08/03 10:43:07 PM
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