|
テーマ:作詞作曲してますか?(704)
カテゴリ:作曲スクール
3 展 開
さあ、それではいよいよメロディとコードの展開を説明します。 じつは、メロディはコードの中の音が散りばめられたものです。 ですから、先にコードが決まっている場合、メロディはコードの音の中から選ぶという制約を受けることになります。 メロディにコードをつける場合、メロディの音の1つ1つにコードをつけても良いのですが、普通、明らかにコードが変わるまでは1つのコードをつけます。 つまり、ある程度のメロディの集まりに1つのコードがついているのです。 1つのメロディには、1つのコードしかつかない、ということはありません。 1つのメロディには、いくつかのコードがつく可能性があります。 そして、どのコードを選ぶかが、まさに作曲のおもしろさです。 たとえば『ド』という音には、ドミソ(C)、ラドミ(Am)、ファラド(F)や CM7、Am7 、FM7 などが理論上つけれます。 あなたがメロディを作った時、きっとコードも一緒に聴こえているはずです。 初めはよく聴こえなくても、作曲を続けていくと、はっきり聴こえるようになります。 [1]コードの展開(コード進行) メロディはコードの一部ですから、コードの展開を知っていれば、ことは足ります。 まずは、大まかなコード進行を覚えていただきます。 音楽とは、『1度で始まり、1度で終わり』ます。さらに、『1度で始まり、4度へ展開し、5度へ行って、1度で終わり』ます。 ソ ド レ ソ ミ ラ シ ミ ド ファ ソ ド keyC C F G C のとき 1度 → 4度 → 5度 → 1度 ミ ラ シ ミ ド ファ ソ ド ラ レ ミ ラ keyAm Am Dm Em Am のとき 1度 → 4度 → 5度 → 1度 5度は『終わりを予感させるコード』と言われています。 普通はセブンス(属七の和音)(G7,E7)をよく使います。 が、しかし、これは古い(クラシックな)セオリーです。 現代(ポップス)では、1度からいきなり5度へ進み、終わるどころか延々続いて行くことなど日常茶飯事です。 コードの展開とは、次のコードへ移る時のしくみです。 これは、『何度先のコードへ移るか』ということがポイントです。 つまり、コードの移動距離が問題なのです。 ・2度への展開 ~(C→Dm)近い距離への展開なので、あまり目立ちません。 盛り上がり(高音)を維持するために、サビでよく使います。(F→G) ・3度への展開 ~(C→Em)割と美しい展開です。 少し落としたような感じになります。 ・4度への展開 ~(C→F)カントリーな展開です。 ・5度への展開 ~(C→G)最も美しい展開です。 5度は一番遠い距離なのです。 ・6度への展開 ~(C→Am)オーソドックスな展開です。 コードを聴いただけで幾つも曲が思い出されるでしょう。 それでは、よくある基本的なコード進行を紹介しておきます。 C → Am → F → G (循環コード) C → G → Am → Em Am → G → F → C Am → C → G → Am C → Em → Dm → G C → Dm → G → C FM7 → Dm → G → C (秋のコード進行) サビの展開 ~ サビは通常4度へ展開させます。 あるいは1度です。 次は、サビの部分の代表的なコード進行です。 F → G → C → Am F → C → Dm → Am C → F → C → G → Am [2]代用コード 基本コードでは単純なので、わざわざ違うコードを使う(代用する)場合があります。 曲に雰囲気を持たせることができます。 C の代わりに Am7 F の代わりに Dm7 G の代わりに Em7 Am の代わりに FM7 Em の代わりに CM7 [3]その他の展開 「1単音」の終わりにふれたメロディの特殊な音については、コードの特殊な展開として捉えると解りやすいです。 特殊な展開をさせると、曲のその部分が変わった感じに聴こえ、曲を個性的にし、曲の印象を長く残させる効果などが期待できます。 インスピレーションでは簡単に出てきませんので、初めは狙って使うようにしましょう。 基本コードのそれぞれには、陰陽を逆にしたコードがあり、そのコードは使うことができます。 基本コード→ C Dm Em F G Am 特殊コード→ Cm D E Fm Gm A keyC 次に、メロディで使う音とセットで見てみましょう。 単 音 → ド# レ# ファ# ソ# ラ# (レ♭) (ミ♭) (ソ♭) (ラ♭) (シ♭) コード → A Cm D Fm Gm E keyC F7 C7 気づいた人もいるでしょうが、『E』は長調と短調の間の転回コードですので、基本コードに近い存在です。 (『E7』をよく使います。) ですから、「1単音」で述べた5個の特殊な単音(黒鍵)と同じ数だけ、特殊なコードがあるのです。 [4]不自然な始まりと終わり メロディは1度で始まり(Bigin)1度で終わる(End)と、自然に始まり自然に終わる感じがします。 それでは面白くないので、わざと1度以外のコードで始めたり終わったり、また、他のコードでじらしてから終わらせたりします。 5度のスタート(GまたはDm) keyC G → C → G → Am お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022年11月01日 21時27分40秒
コメント(0) | コメントを書く
[作曲スクール] カテゴリの最新記事
|