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カテゴリ:ゆうとののヴォーカル教室
(※この記事は2013年3月に「ニコニコ」の「ブロマガ」で連載したものです。 「ブロマガ」が消滅してしまったので、こちらに残しておきます。)
ニコ生をご覧の皆さんに、歌の上手くなる方法を伝授いたしまする。 これを読んでいただければ、誰でも一瞬で、歌が上手く歌えるようになりますと思いまする。
まず、結論を先に言うと、 「自分の歌声を録音して聴くこと!!」これに尽きまする。
それでは、参ります。
歌(歌うこと)には、7つの要素があります。 それを知ってくださいませ。
1. 音程 2. 声量 3. 声質 4. 声域 5. 発声法 6. リズム感 7. 表情
じゃあ、各要素を詳しく説明しますね。
1. 音程
まあ、これが全てと言っても過言ではありません。 音程がしっかりしていれば、他の要素は好みの問題でもあるので、誰にも文句は言わせない、というのはアリです。 逆に、どんなに声量があって声が綺麗でも、音程があまいと、話になりません。
自分の歌を録音して聴いてみてください。 音程のあまい箇所はありませんか?
自分の声というのは、耳の外から聴こえますが、実は、耳の内側からも聴こえています。 録音された自分の声は、内側から聴こえてた部分がありませんので、思ってた自分の声とは違うように感じます。 また、歌ってる時には、外からの声と内側からの声とで、ユニゾンの効果が生まれますので、声が綺麗に聴こえると同時に、音程にわずかな幅が出ます。 これが、音程があまくなる最大の理由です。
ですから、外に出ている自分の声だけを聴いて歌うことが重要です。 これは、訓練によって、誰でもできるようになります。 スピーカーから出ている自分の声を聴く、ということを意識しましょう。
ライブ・コンサートでは、ステージの上にモニターアンプというものが置いてあります。 ヴォーカリストは、そのアンプから出ている伴奏と自分の声を聴きながら、歌っているのです。 もし、モニターアンプが故障したら、プロの歌手でも上手く歌うことはできません。
スタジオ・レコーディングの時は、ヘッドホンから聴こえる自信の声に集中して、プロは歌っています。
楽曲において、歌声も楽器の一つだと考えることができます。 ギターやピアノ、ストリングスの伴奏の上に、歌声を乗せて行く、歌声という楽器を演奏する、という気持ちで歌いましょう。
さて、音程がぶれない特効薬をお教えします。
実は、音程がぶれやすいのは、メロディの中の長い音です。 タタタといった短い音は、ぶれにくいと言うか、聴き手に気づかれにくいのです。 ですから、長い音を歌う時に、音程のぶれに注意します。
メロディ(旋律)の中の、小さな、ひとまとまりを、フレーズと言います。 長さで言うと、2小節くらいです。 フレーズの最後の音、終わりの音は、長い音であることが多いです。
というわけで、フレーズの終わり、フレーズの最後の音だけ、音程に気をつけて歌う、ようにするだけで、一気に歌は上手くなります。 「歌うまいね。」と、人に言われるようになります。 歌のうまさは、フレーズの終わりに、現われるのです。
フレーズの終わりでは、ブレス(息)が苦しくなることがあります。 そのために音程がぶれないよう、しっかり腹筋を使って、 息を吐ききって、音程を維持します。
フレーズの終わりが低い音になる場合も、よく音程がぶれます。 気をつけましょう。
フレーズの最後の音の長さを、素人はよく、いい加減に歌ってしまいます。 終わるときの音の長さについても、何拍で切るのか、しっかり決めて歌いましょう。
特効薬を、もう一つ。
正しい音程をキープするために、視覚を利用すると効果的です。 右手にマイクを持って歌うとき、 左手を軽く開いて、首の高さぐらいに上げます。 全音符で「ハアーー」と歌います。 そのとき、左手で音をつかむ感じで、そして音をキープするために左手を止めます。 ちょっと文字では伝わりにくいですが、 要は、音程をキープするために、左手の動きを使うと言うことです。
なんと、これは、意外に効果的です。 実は、プロもよくやっています。
ついでに、コーラスの発声法を、ぜひ覚えてください。 全音符で「ハアーーー」と歌います。 このとき、声の音量を感覚で表すと、 パッと出て、すぐに音量を下げ、そしてゆるやかに音量を上げて行きます。 音量の変化を数値で表すと、Max10として、 7 → 5 → 6 → 7 → 8 → 8 という感じになります。
左手を見て、ぶれないよう、しっかり音程をキープします。 音量を変化させても、音程は変わらないよう、しっかり練習してください。
歌は、車の運転と同じです。 毎日歌っていれば、誰でも歌は上手くなります。 ただ、哀しいことを一つ述べますが、 歌は、自分の音感以上には、上手くなりません。 音感とは、音程の違いを聴き分ける感覚のことです。
しかし、素人の我々でも、毎日音楽を聴いていれば、 この音感は、少しずつ良くなります。 たくさん、音楽を聴きましょうね。 できれば、音程を意識しながら。
次は、2. 声量、です。 続きまする。
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Last updated
2022年11月10日 20時09分20秒
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