母が退院してから、自宅内での歩数が劇的に増えた。
以前は、ついつい二時間、三時間、椅子に座りっぱなしのことがあったのに、
今は、母がピンポーンと呼ぶので、さっと階下に降り、
いろいろ手助けをして、ベッドに戻るのを見届けてから、二階へ。
一日に何回階段を上り下りしているか、わからないくらい。
今日も母が「お風呂に入りたい」と言ったので、
洗髪、体洗いの介助をしてから、湯舟に浸かる手伝いもした。
浴室で使っている椅子の高さが、ちょうど湯舟の縁と同じなので、
それをうまく利用すると、楽に足を入れたり出したりできると、今日わかった。
手すりもいっぱいあるから、それをつかんで出入りすれば、
母も安心して動けるみたい。
今日は、入り始めてから、上がって身支度をすませるまで、ちょうど一時間ほどでしたよ。
それにしても、不思議なのが、腹が立たないこと。
イライラしない。
ストレスフリー?
以前は、母が見ている中で庭仕事をするのが嫌でたまらなかったのに、
今は、母は庭を見る余裕がないし、見ても、見えていないから、
私の仕事ぶりにケチをつけたり、自分の手柄話をすることもない。
テレビも見なくなったので、うるさくないし、
よく飲んでいたお酒も、病院に入っているうちに、忘れたのかも。
私は母がお酒を飲むのが、とにかくイヤだったのです。
子ども時代のトラウマかも。
脳梗塞で、確かに母は不便になったでしょうけれど、
その分、私がこまめに手を貸すし、呼べばすぐにやってくる状態なので、
それが嬉しいのか、母は、とても機嫌が良い。
私はうるさく言われないし、ケチもつけられないし、愚痴も聞かないでいい。
こんな良いことはありません。
というわけで、私の介護生活は、なかなかにストレスフリーなんです。