犠牲獣―五番目の太陽―
「炎の蜃気楼」でおなじみの桑原水菜先生、ついに「ビーボーイ」登場! ってなわけで、さっそく読んでみた。 「蜃気楼」、ブームの時に読んでいたもので。 感想。 これ、ボーイズラブじゃなくて、昔ながらのJUNEですね。 切なくて、激しくて、最後にものすごい悲劇を迎えるんだけど、主人公はある意味幸せっていう、最近とんと見られなくなったパターン。 「間の楔」とか、以前はこういう作品が同性愛ものの主流だった時代もあったんだけどいつしか「あまあま」で「ラブラブ」な作品に取って変わられていった。 正直、私はどちらも好きです。 やっぱり小説で夢を見たいって気持ちもあるし、読者の心をえぐるようなせつない作品も読みたいと思ってる。 でもね、今は私生活がいろいろごちゃごちゃといそがしくなってしまったので、おのれの心を癒すため、自分で書くのは基本的に優しくて幸せな話にしたいと思ってます。 以前は切なくて激しいのがいいのよ! なんて思ったりもしてたんだけどね。 ええ、いろいろ疲れてるんです。 そんな中、この「犠牲獣」はかなり尾を引いた。 ボーイズラブものって、最近は読んだ後わりと忘れちゃう作品も多いんだけど、この作品はしっかり頭に残った。 桑原先生、商品としてじゃなく、何かを読者に伝えたくてこれを書いたんだろうなあって感じた。 こういう作品に出会えること、なかなかなくなってきた私はいろんな意味で衝撃でした。 そろそろ自分も切ないお話に再挑戦してみようかな、とすら思った。 でもやっぱり夢が見たい今日この頃……。ポチっと押していただけると嬉しいです!↓ ↓ ↓