佐々木正美先生の講演会に参加
今日は名古屋で、福祉・教育・自閉症などの業界では大変有名な児童精神科医・佐々木正美先生の講演会があり、私もはるばるお出かけし、参加してきました。この土日は、勉強会つづきで、外出ばかりの忙しい2日間でしたが、得るものはとてもたくさんありました。私、佐々木先生の著書はとてもたくさん、持ってますし、読んでますが、実は、講演会をお聞きするのははじめて。とても楽しみにしていました。そして、とても優しい語り口ながらも、厳しいこともさらりといわれます。厳しいことも言わなければならないことを、悟り、言われているという感じが伝わってきました。なにより、とても驚いたのは、佐々木先生の一番のフィールドであると思われる、小児神経医学学会?(名称にはちょっと自信がありません。。)で、昨年、やっとTEACCHの記念講演が実施できたという話。佐々木先生に真っ向からTEACCHを批判する方はいなかったそうですが、構造化や視覚支援の一部を抜き出し、かげでという言い方が正しいかはわかりませんが、批判される、認められていなかったこれまでの現状を話の端々でかんじました。佐々木先生からのお話の中心は、「自閉症者の世界の理解」についてでした。知っていることももちろん数多くありましたが、より細かく、具体的に、異なっている部分についての理解が深まり、整理できたように思いました。きちんと、他の人に伝えることができるか、また、伝達研修でもしてみようと思います。先生が繰り返し伝えられていたこと。・TEACCHの理念。「自閉症者は能力が劣っているのではない。能力が異なるんだ。違っていることを理解してほしい。そして、自閉症者が自立して安定した生活が送れるように、そして、我々と共生共存できるように。そのためのプログラムがTEACCHなんだ。」・TEACCHは他の方法を決して否定しません。よい方法があれば取り入れます。よい方法があれば教えてください。TEACCHを否定する方たちに、あなたの方法をぜひお聞きしたい。そして、一番強烈に印象に残り、心に刻もうと思ったこと。“支援するよりも、まず、理解してほしい。理解できないなら、支援なんかしないでほしい。”表現の仕方は、それぞれ異なるそうですが、共通して、当事者の方たちが言われる内容だそうです。なぜなら、“自分のことをわかってもらえない人は、かかわられても、自分を傷つけ、苦しめるから、近づかないでほしい”のだと。言い換えれば、“理解してから、支援してほしい”自閉症の人が、こちらの世界を理解することの方が、私たちが自閉症者の世界を理解することより、その何倍も難しいはずだ、と佐々木先生はおっしゃいました。そして、その努力をしてほしいと。もっと強く、“医療なら、正しい医療を行わなければ医療過誤と言われる。その努力を怠り支援をすることは、福祉過誤と言ってもよいのではないか。”っと。佐々木先生は、本来、ここまで強く言われる方ではなかったはずです。そこまで言わせてしまった私たちは、もっと努力しなければいけない、、、、本当にそう思いました。