やまのむぎふみ　ゆらら雑記帳(のーと)

「納税」「勤労」「教育」この三つだけだろ。

まもなく始まるこの制度、私の意見は最初から「大反対」です。

一番の理由は、裁判員に選ばれる市井の人たちは、裁判所で提示される証拠だけでは判断しないから。
そんなの絶対にムリ。
世論で判断しますよ、普通の人なら。
で、その世論は何が作り上げるか。
マスコミ、そしてインターネットによる情報。

それらの情報が100%ニュートラルである訳がない。

例えば、状況証拠だけで物証がない殺人事件が裁判員制度の裁判で裁かれることになったとしましょう。
さらに、マスコミではこの事件が発生した直後から、必要以上にセンセーショナルな報道がなされているとします。
裁判員が法廷に提出された証拠を客観的に判断して「無罪」と思ったとします。
このとき、他の裁判員全員が「死刑」だと言ったならば・・・簡単にはそれを言えないでしょう。
ふつーに社会生活を送りたい、ふつーの国民なら。

仮に言ったとすると、一体どうなるか。
間違いなく、名もない者からの脅迫とインターネット上でのつるし上げの嵐ですよ。

そもそも日本は「キジも鳴かずば、撃たれまい」という考えが根底にある国なんです。
誰が好き好んで鳴くものか。

裁判員制度が導入された理由として、このような理由が挙がっています。
「国民の法律への関心を高める」
「国民の司法への信頼の向上」
その考え自体は正しいと思う。
でも、もっと他にやり方があるんじゃないか?

まずは現在、形式だけで実質的にはフリーパスとなってしまっている「最高裁判官の国民審査」をもっときちんとするようにしろよ。
「この裁判官は何年の何月何日に、どのような裁判でどんな判決を出したか」という記録を大々的に公表し(新聞広告やネット、テレビ放送で出来るでしょう)、裁判官としてきちんと仕事が出来ているかを投票で判断してもらう。
「司法への信頼の向上」のためなら、これでいいんじゃないのか?

なあ。
なんで仕事を休まなくちゃならないんだ?
なんで殺された者の死体写真を見なくてはならないんだ?
なんで被告や、場合によっては犯罪被害者の恨みを買わなくてはいけないんだ?
相手が罪を犯した者とはいえ、なんで命を絶たせる選択をしなくてはならないんだ?

なんで国民がある日突然デカイ負担を背負わなければならないんだ？

それが日本国民の義務となるなんて、やっぱりおかしいよ。