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カテゴリ:思い出など
今回の帰国では随分遇っていなかった、またコロナ前から
病気が始まった母の様子を見るのが目的だったから、 短かったけれども母と過ごす時間を大事にしていた。 その母と何度かお天気の良い時に家の近くの散歩をした。 彼女の家の近くは近年散歩道の整備が進み、とてもキレイに なっている。 川沿いだから夏は風が通るし、奥に見える日本アルプスが とても美しい。 そこで散歩をしていると、沢山の彼女の散歩仲間が母に声を かけてくれて、ときどき立ち話をしたり、大体皆病気持ち だったりしているから慰めあったり。 川沿いを歩いているときに出会った白髪のお年寄りの女性は、 なんと私の小学校時代低学年の担任のA先生だった。 もちろん、母がいなければ分からなかったと思う。 母は家の割合近くだからたまにばったり会っていたらしい。 先生は独身で、長い間お母さんのお世話をしていた。今は そのお母さんも亡くなって久しいが、何年か前までは私のこと を覚えていてくれたらしい。 私はいつも転校生だったが、昔名古屋の小学校から転校して 来たときに、とっても可愛がってくれた先生だった。 当時、友人達と一緒に一度先生のお宅にお邪魔したことがある。 先生は生徒ひとりひとりに赤鉛筆を用意してくれていて、 とても嬉しかったのを覚えている。 (当時は今のように物はそうそうなかったような) 今回、「A先生ですよね、私のこと、覚えていらっしゃいますか」 と聞いてみたが、もう先生はご自分のことは誰か分かっていても 生徒についての記憶はなくなってしまっていた。 それでも、しっかり背骨を伸ばして川の鴨を眺めていらした 先生の綺麗な白髪と姿勢は忘れないでおこう、と思った。 ひょっとしたら今回で先生にはもうお会いできないかも知れない けれども、神様が廻り合わせてくれたような、そんな気がして 少し嬉しい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022.12.06 17:22:27
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