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ゆる~い枕草子

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2005.07.12
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数年前休暇を取り、モロッコへ向けて飛んだことがある。
野凛花は、大事な人を亡くし心が破綻していた。
そして自分を癒す旅に、ある意味では巡礼の旅に
出かけたの。

見知らぬ国、言葉もわからない彼方の異国でなら、
自分を失うことなく嵐を乗り切ることができるかも
しれないと思った。でなければ私は死ぬ。

雲ひとつない深い青空に、さえぎるもののない
陽光がきらめいて、テラコッタ色のレンガを際立たせる。
咲き誇る花々に、厳かなアザーン。
熱気にゆらめく空気に、ミント茶とスパイスの匂いが立ち上る。
人々の声、過剰なクラクション。植民地の名残。
観点を変えれば、美しいとさえいえる場所だ。

なかでもサハラ砂漠の入り口の一つ、メルズーガは
私を生に連れ戻した砂漠だ。
4WDと運転手を借りて、夜間にでこぼこ道を砂漠へ向かう。
いつの間にか眠っていたらしく、夜明けに揺り起こされた。
不自然な姿勢で眠っていたせいか、身体のあちこちが痛い。

目の前には、念願の砂漠があった!
すでに空気は熱をはらんで膨らんでいた。
ターバンを借りて頭部を覆う。
砂が入ってくるのを防ぐためだ。
らくだに乗り、ポクポク歩く。(あれは現実だったのか?)
らくだを引くのは、この砂漠に生まれ育った男だ。

男は私に「砂漠のバラ」を売り込んだ。
ぼろぼろになった古新聞に包まれていた品物。
私は、それを手にとって、迷わずに購入した。
砂が結晶化して、バラの形をした代物だ。

口元が笑っても眼は笑わない、厳しい自然を
生きる寡黙なひとに会えてとても幸運だった。
砂漠は、無駄をそぎおとした死の世界でもある。
そして限りなく美しいものに出会える世界でもある。
私は惹かれ続けるだろう。

彼らの時間は、どんな意味を持って彼らの生に
反映するんだろう?私はどんな風に生きのびるだろう?
いくつかのQuestionが浮かんでいた。










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Last updated  2005.07.12 21:38:08
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 野凛花@ バラの香りって 女であることに最高に幸せを感じる香かな…
 樹里824@ 今年もよろしくおねがいします(*^_^*) ローズの香り 私大好きですぅ 薔薇のイ…
 野凛花@ おめでとうございます 新しいって、素敵な気分ですね☆ 本年もブ…
 樹里824@ Re:あけましておめでとう(01/03) あけましておめでとうございます~♪ 昨年…
 野凛花@ ありがとう 赤ちゃんって、存在が強烈なパワーがあり…

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