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カテゴリ:仕事術
知人の紹介で、業界で日本一のセールスパースンと出会った。
既に管理職に昇格され、現場に出る機会は減っているとのことであった。 セールスの技法についていろいろお尋ねしてみると、実際の実演をお見せいただき、指導もして頂いた。 喩えると、剣道の達人と言えよう。 「先ずアプローチが大切です」その方はドアを開けてからお客様へ近づくまで、見事な程素晴らしい動作なのであった。 小太刀の名手と言われた。富田勢源のような振る舞いと形容すればいいのだろうか。 緊張がなく、自然で・・・、それから名刺の渡し方を教えてくれる。 とてもこの方の技は、一朝一夕では習得できない奥深さを感じさせ、いまだにこの技術を習得するには至っていない。 もう一人のセールスパースンは社長をしておられる方で、椅子を暖める暇が無いほど、人と出会うのを喜びとしている人であった。 「財子君、お客さんには、サービスせんと・・・」が口癖の人で、薄利多売を説く人で、やや私の経営感覚とは違う面もある。 ただ、世の中は上手くしたもので、経理面でしっかりした人が補佐をされ、この会社を支えていた。 この人の代で会社は成長したと言う。 一度顧客先に同行させていただいたこともある。 Tさんは、そこの職場では、熱い支持を多くの人々から得ているのが実感され、議員に立候補すれば当選間違いなしの、人気を持っていた。 彼には特別な技術は感じられなかった。ぽんと肩を叩き、「元気にしているか・・・」 こんな具合である。 この方は私の中では特別な存在になった。 彼は残念ながら他界された。 友人から、この社長の葬儀の出席を誘われたが、辞退させて頂いた。 「財子君、いけんよ、わしの葬式ぐらいにはきてくれんことには・・・」T氏が天国から苦笑交じりにメッセージを送ってくれる気がした。 営業と、人生の両方に勝利を収められた社長、お礼の言葉を添え冥福を祈りたい。 「いろいろお世話になりました。」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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