豊かさと幸福な関係

「愛別離苦」　　　　ライフスタイル　　　　　　　

○避け難い苦しみの一つ
○別れこそ自然である

仏教の説く教義に四苦がある。
八苦の中に愛別離苦、すなわち、愛する人とも別れなければならない、苦しみがある。

母を失い、子を失う。
愛する人と死別する悲しみ。
人生にとって受け入れがたい出来事が、容赦なく起こってくる。

この仕業を持って、神を呪う人もでてくる。

キサーゴータミは、亡き子どもを抱え街中をさ迷い歩く。
蘇生をノゾミ、狂ったように悲しみをその姿に刻んでいる。
丁度その頃、一人の僧がその姿を目撃し、その女に子どもが真に蘇る方法を教えた。
「その子を蘇らせる方法がある。街中のどこでも良いから、芥子の種を貰ってきてご覧」
その言葉を聞き、母親は狂喜して、芥子の実を捜し始める。
その僧はこのようにも語った。
「死んだ人が出た家のでは、効能がないからね・・・」

ゴータミは探し回る。「芥子の種を譲ってくれませんか？」どの家でも芥子の種はあったが、
内では家族が最近死んだと応える。・・・

何件の家を訪ね歩いても、結果は同じであった。
夕暮れも近づき、ゴータミーは疲れ果ててきた。
そして、ようやく気付くことができたのである。
人の死は避けがたいことであるのを。・・・

母はその僧に感謝し、真実の教えとは？

生まれ生きる苦しみ、病気をする苦しみ、老いは避けがたき事、死ぬ恐怖の苦しみ
嫌いな人に会う苦しみ、愛する人と別れる苦しみ、欲望が盛んな苦しみ、求めるものが得ることができない辛さ。があると説く

苦しみを逃れる方法を、45年間説き続けたその賢者は、同時に人類の恩師でもある。