豊かさと幸福な関係

「生きるとは１」　　　　　　　　　ライフスタイル　　　　　　

○　生きるために犠牲になる命
○　戴きますの意味

夕食の味噌汁の仕度を、妻が台所でしている。
まな板からは、トントントンと、軽快で懐かしい響きが伝わってくる。
今夜は秋刀魚の塩焼きと、子供はハンバーグがメインディッシュである。

味噌汁のだしを取る為に、鰯の煮干しが１０匹程使われていた。
サツマイモ、豚の小切れ、人参、葱・・・
色々の具材が使われる。

考えてみれば、殆どが嘗て、生きていたものなのである。

私たちの一膳の食卓を賑わしてくれるため、犠牲になってくれる生物たち。
私達は死ぬまでどれ程、他の命によって、生きながらえることができるのであろうか？

「戴きます」とは、大切な命を戴かせているから・・・
私達は自然にその理を知り。そのような頭を垂れる気持ちを込めて、口ずさむのだろう。

そのことを知り、もし、食卓で「戴きます」と言う習慣が無い家庭の方には、このお礼の言葉をお薦めしたい。
「ご馳走様」とは、私たちの命を永らえさせてくれたことへの、感謝の言葉であろう。

忘れず、この心の交流を行ってほしい。

私たちの食欲は死ぬまで旺盛だから、このようなことを意識しても、その美味は変わらない。
むしろ、戴くあり難さに、幸せを感じるようになるだろう。
ただ、無駄な殺生や飽食は慎むべきだろう。

それだけは守ることを伝えたい。
貴方が不幸にならないために・・・