cafe de zazie

いろいろなことが少しだけ重なった冬だった。

冬のはじめに甥っ子が急逝した。
自分や夫の悲しみも深かったし、
なにより義兄姉のことが心配だった。
なるべく週末を一緒に過ごし、みんなで心を寄せあった。
すこし張り詰めた気持ちで静かな正月を迎えた。

マイホメオパスの荻田さんが、
きっちり処方してくれたので、
それには大いに助けられた。

悲しむのを我慢したり、否定したり、
無理に立ち直ろうとすると、
必ず後から大きなリバウンドがくる。
うつ状態になったり、病気になったり。

なので、悲しみに抗わないように…と、
みんなでほんとうによく泣いた。
泣き過ぎて苦しいときは、ホメオパシーが助けてくれた。

悲しみが癒えることはないけれど、
苦しい気持ちに逆らわない大事さも知った。


年明けから不妊治療の再開。
そのためのホメオパシーによる毒だし。

ホメオパシーの好転反応と、
治療の副作用による体調不良が重なって、
とにかく身体が動かない。
ねむ気、吐き気、めまい…。
家事や娘の世話がとてもつらかったが、
夫も仕事が忙しい中、すいぶん支えてくれた。

ホメオパシーの好転反応は、
初期はとにかくひたすら眠かった。
そしてその後、過去のつらい思い出、
マイナス感情が、猛然と襲って来た。

時々涙があふれたり、怒りがこみあげたり。
マイホメオパスは「我慢しないで人に聞いてもらって」と。
その当時、無理に抑え込んでしまった感情、
心の深層に閉じ込めてしまった感情を、
ひっぱりだして昇天させる。
身体から出し切ってしまうのだ。

これがまた、ずいぶんとたくさんあったみたいで (^∀^;)
これにはまだまだ悩まされているけれど、
夫と親友が話をよく聞いてくれるので、
なんとか頑張れそう。


不妊治療は失敗に終わった。
最初から、年齢的に可能性は低いと覚悟しており、
『授かりものだから…』と割り切ってもいたので、
それほどショックは受けない自信はあった。

なのに、生理が来たその朝、号泣してしまった。
娘を授かるまでの6年間でも、
そんな風に落胆したことはなかったので、
自分でもよくわからなかった。
理屈なしに、「赤ちゃんはいない。残念だ」
ただひたすらにそういう涙だったのだろう。

それでも、その日は由井寅子の講演会、
次の日はmotherで神谷整子さんの講演会と
ゆっくり泣いたり、悲しんだりするヒマがなかった。
「ちゃんと泣かなくちゃまずいことになる」と思っていたが、
すっかり機会を失ってしまった。

すると３日目に、突然のくしゃみ鼻水!!
泣くのを我慢し過ぎると涙は鼻からでてくる。
水のような鼻水がポタポタと流れ落ちる という、
典型的なNat-murの症状で笑ってしまった。
すぐにNat-murを摂っておさまった。

その後も、哀しい映画でも観て『ついで泣き』でも
すべきだったが、なんとなく過ぎてしまい、
気分が落ち込みがちの軽いウツ状態になってしまった。

あくる日はちょうど鍼灸治療の日だったので、
治療してもらうと、ウソのようにスッキリした。

そして、三日連続で、娘と一緒に
夜８時から朝７時まで寝てしまった。
よく寝たことで完全回復!!
やはり睡眠はすごい治癒力!!
まず第一に選択すべきだった治療法だと思う。


その後は、とにかくゆっくりと暮らすことに集中した。
行きたいコンサートや展覧会、友達からのお誘い。
いろいろあったけど、娘との日々のリズムを優先した。

繁華街はおろか、スーパーにもあまり行ってない。
地下鉄にもなるべく乗らないようにした。
人混みや騒音で疲れるのは、避けたかった。

まいにちの公園遊びはとても楽しく、
暖かくなってからは、おにぎりを持って午後からも遊んだ。
ほうっておくと陽がかたむくまで遊んでしまう子供たち。

帰宅後は、娘とふたりでおやつづくり。
白玉にハマッて、毎日コネコネまるめてゆでて。
お昼寝する時間がないので７時には寝てしまう。
判で押したような毎日だった。


そのうち、もともと忙しかった夫の仕事が、
さらに多忙を極め、ほとんどいない状態になった。
毎日最終電車、土日も朝から夜９時過ぎまで…という
ひどい状態がもう四週間も続いている。
どうやら今月いっぱい続きそうだ。

パパ大好きの娘にはつらい日々で、
毎朝「おしごと行かないで」と号泣。
時折「パパが大好きなのに…」とつぶやいて、
こっちが泣けてきた。

「パパ帰ってこないねぇ…」
毎日帰ってきてるよぅ。(T-T)
Rが寝てる間に、帰って来て出かけてるんだよぅ。

ところが、この夫の不在で、一番ダメージを受けたのは、
なにをかくそうこの私だった。
この冬いろいろあったけど、
一番辛くて乗り越えられなかったのは、これだった。

いつも支えてくれた夫、
彼との毎日のおしゃべりは私のオアシスだった。
その時間がまったくとれなくなって、
私の心は、この冬最大の危機を迎えることとなった。


長くなったので、
また明日、更新。