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カテゴリ:ゲージュツのこと
和久洋三さんの講演会
『子どもの目が輝くとき』を 受講した際のメモです。 忘れないようにここに記録しておきます。 ------------------------------------------------------------------------------- あくまで私のための私的なメモですので、 まとまりがなく、内容に間違いがあるかもしれません。 ご本人にはまったく責任がありませんので、ご承知下さい。 ------------------------------------------------------------------------------- 二歳児の「自分でー!!」から 四歳児の「なんで?どうして?」までの 成長は非常にダイナミックなものがある。 三歳児は迷いの歳といえる。 四歳児の「なんで?どうして?」は、 もっともっと自由になるために、 こどもなりに必死に秩序を模索している。 『知る』=『自由の獲得』 何も知らないということはとても不自由だ。 また、秩序のないところに自由はない。 どんな芸術の世界にも秩序はある。 子供はそれをいち早く察知し、 どんな世界なのか?夢中で知りたがる。 どんな秩序なのか?夢中で探究する。 より自由になるために。 このような偉大なる学び。 学びは、自発的な行為によってしか獲得できない。 「やりたくてやっている」ことでしか学べない。 子供にとってそれは『遊び』 夢中で遊ぶことで、すべてのことを学んでいく。 たとえばーーーーーーーーーーーー 料理はすばらしい創造活動だ。 技術、感覚、段取り、情報収集、総合的な能力を要求される。 これを毎日三度もこなしている主婦は、 さぞかし創造性に優れた充実した人生を送っているハズだ。 …が、いかんせん、そうでもない…。 それは嫌々やっているから。楽しめてないから。 「やりたくてやっている」ことでしか学べない。 ーーー(なるほど。料理研究家に魅力的な人が多いのが納得…) 子どもの「なんで?」「どうして?」に すべて正解を用意する必要はない。 一緒に考えてやることの方が大事だ。 「なんでかなぁ?なんでだと思う?」 「そうかもしれないねぇ~」 ちょっと抜けた感じのお母さんのほうがいい。 子供に何かを教えるのではなく、 考えるきっかけをつくってやる。 自分で探究する環境をつくってやる。 夢中になって遊び込める環境。 何かを創りだせる環境。 これに応えるために『童具』を作ってきた。 積み木は基尺という秩序がある。 どんなパーツを組み合わせても、 必ず同じ高さになって、どこまで積み上げることができる。 これは『答えを見つけようとすれば、 必ず答えは見つかるのだ』ということを 知っている子供になる、ということだ。 答え探しをあきらめない子供。 考えることを好きになり、 わかった!!という快感を知ってほしい。 子どもの絵の教育については、 とにかく何も言わないでほしい。 描き方や、内容などどうでもいい。 夢中になって描いているか? 夢中になった描ける環境か? それだけに心を配ってほしい。 たいていの教師、保育士、父母は ああしろこうしろと子供に口出しした後に、揃って言う。 「どうやって絵の指導をしていいかわからない」 わからないなら、わかったようなこと言わないで!! 黙って見守るのが一番の指導です!! けなさないのはもちろんのこと、 ほめすぎもよくない。 必ず同じものばかり描くようになる。 ほめるときは抽象的にほめる。 「いい感じ!!」「この絵、好きだなぁ」 具体的、部分的にほめない。 一番のほめ言葉は、あれこれ言わずに、 額に入れてリビングの一等席に飾ることです。 『創造力』『想像力』『記憶力』は人間の三大能力。 記憶力を使って情報をあやつり、想像力を駆使して、 初めてなにかを創造することができる。 そして、創造することまでやってみて、 そこで初めて情報は修得される。 情報だけ記憶しても意味がなく、忘れてしまう。 (… … … … …英語なんかそうだよね。 英語を学んでも会話できるようにならないけど、 英語で学んだら会話できるようになる) 記憶力はテストで評価することができるが、 想像力と想像力は採点できるものではない。 人間の素晴らしい能力のうち、ほんの一部しか採点できない。 学校の成績なんてその程度のもの。 そんな程度の低い評価を、 自分で受け入れ人生を決定する。 なんと愚かなことかことか気付くべき。 しかも学校の勉強は嫌々やったこと。 夢中になってやったことにしか、 その子の真価は存在しないのに!! この中に絵を描くことが好きな人は何人いますか? (80人中、私を含めてたった3人だけでした) たった3人しかいない。 絵なんて楽しいに決まってるんだ!! 子供はみんな絵が大好き。 大人がゴチャゴチャ言うから、みんな嫌いになる。 自分を表現できる手段をひとつ奪われ 元気をなくしてしまうんだ。 もともと子供にそなわっている能力を ひきださないなんてもったいない。 それには、集中できる環境をつくることだけでいい。 よけいなことはしないで。 少しぼーーーっとした子育てくらいがいい。 自信をなくし、やる気をなくすようなこと それだけはしないでほしい。 子どもに問題行動がみられる時は、 だいたいが親の問題がある時。 人生いろいろある。 親だっていつも完璧ではいられない。 いいこと悪いこと、愛と憎しみ、 昼の明るさと夜の暗さ、陰と陽…。 たくさんの相反するものを抱えて こどもは成長していく。 子供が心身疲れている時に、 親や保育者ができることはスキンシップ。 だっこして、じゃれあって、転がり回って遊ぶ。 それだけでいい。説得は不可能だし無意味。 最近は母親の視線いきすぎていることが多い。 子供が愛情を渇望している時は、 「認められたい」という欲求として現れることが多く、 より期待にこたえようと必死になり、 母親もそれを望んでいると勘違いしてしまい、 悪循環に陥りやすい。 二歳児のもうひとつの言葉は 「おんなじー」 これとこれは同じだね、と言っては喜ぶ。 これは『一致の快感』 パズルに夢中になったりしはじめる頃。 一致点を見つけないと何も始まらない。 それぞれに好き勝手なことを言っていても、 何事もなせないし、何事にも発展しない。 個を尊重しつつ、一致しているところを見つけだし、 「同じだ!!」「私も!!」という喜び。 ともに生き、豊かにふくらんでいくことの喜び。 まさに愛の喜びである。 夫婦喧嘩を必死に仲裁しようとする二歳児。 まさにともに生きる喜びを知っている。 (さんかくとしかくの積み木を出して) 私は三角、ぼくは四角、お前が四角になれと 言っていたんでは始まらない。なれないんだから。 一致点を探してみると、まったく同じ正方形の面がある。 ここをあわせると…。 (ピッタリあって、可愛いおうちみたいな形になった) これが極意ですよ。 (うううううむ。感動…(T-T) 幼児の『関係性を見つけだす力』は素晴らしい。 これをつかって人は生きていく。 人、物、感情、感覚、すべての多様化した情報を ひとつにまとめることができる。 また、ひとつにまとまった物を、 分散して多様化することができる。 すべてのことはこれに尽きる。 『まとめと応用』『具象化と抽象化』 すべての出来事でこの能力が発揮される。 この素晴らしい能力が、 どんな子供にもそなわっていることを 忘れないでいたい。 ------------------------------------------------------------------------------- あくまで私のための私的なメモですので、 まとまりがなく、内容に間違いがあるかもしれません。 ご本人にはまったく責任がありませんので、ご承知下さい。 ------------------------------------------------------------------------------- うううむ。すごくよかったです。 写真で見るとキザな金持ちのおじちゃん?(すいません) という印象だったのだけど、 実際におあいしてみると、とても可愛らしいおじいちゃん、でした。 気どらず、元気でイキイキした、熱意溢れる方でした。 良いおもちゃは、こういう方の情熱から生まれるのだなぁと思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
July 21, 2007 02:37:51 AM
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