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カテゴリ:絵本とおはなし
ちいさい頃からの夢があった。
子どもができたら、夜寝る前にいっぱい本を読んであげよう。 いっぱいお話してあげよう。 この夢に、今ずいぶんと助けられてる気がする。 この夢のおかげで、難しい時期の育児が とても楽しくスムーズなものになっている。 アラビアンナイト千一夜物語みたいに、 まいにちまいにち、いろんなお話をするのが夢だった。 最初は日本の昔話から、イソップ、グリム、 アンデルセン…ネタは尽きることがない。 絵本も読んであげたいのがたくさんある。 小学生くらいになったら、もっと面白い。 指輪物語を毎日少しずつ朗読するのもいい。 晩ごはんを食べて、お風呂に入ったら、 そのままベッドに飛び込んで本を読む。 わくわくしながら「昨日の続きはどこだっけ!?」 それは『読み聞かせ、語り聞かせ』という言葉では ちょっとしっくりこないような感じ。 そういう上からモノを聞かせるのではなくて、 親子の楽しみ、娯楽であり、母の夢なのだ。 Rが生まれて、生活リズムがついてきた一歳前くらいから、 夢はやっと第一歩を踏み出した。 小学生まで放っておいて、いきなり 「お母さんと指輪物語読もう」と言っても無理だろうから、 ちっちゃいうちから、ごはん、おふろ、ベッド、本…という 流れは身に付けておこうと思った。 そのおかげで、もうすぐ三歳になるいまのところ、 「こどもが夜寝てくれない」という苦労がほとんどなかった。 一歳は、絵本はまだまだ昼間の遊びだったので、歌をうたった。 ごはん、お風呂、ベッド、歌。 とにかく寝るまでうたう。 どんなに寝なくても一時間も歌えば寝てくれた。 疲れたら、自分の好きな曲を自分のために歌った。 たのしくなって、何時間でも苦なく歌えそうだった。 二歳になって、絵本の内容を楽しめるようになってから、 ごはん、お風呂、ベッド、絵本。 毎日すすんで自分から絵本を持ってベッドにはいり、 寝なくて困るということがなくなった。 ただ、何冊読んでも寝ない、電気を消すと怒る、ということがあった。 二歳半になって、やっとおはなしを楽しめるようになった。 言葉だけでもいろんなイメージができるようになったのだろう。 そうなると増々たのしくなってきた!! 絵本を5冊くらい読んで、最後に抽象的な内容のものを ゆっくりと読んで電気を消す。 すると、わくわくした様子で「おはなしして~」 ごはん、お風呂、ベッド、絵本、おはなし。 毎日おなじに進むので、それぞれを実にイキイキと過ごす。 だいたい毎日7時頃、自分で服を脱ぎ、風呂にはいり、 風呂から出たら、さっさと自分でおむつをはいて、パジャマを着て、 絵本とウォルドルフ人形のまるちゃんを持って、ベッドに突進していく。 3時過ぎまでたっぷり公園で遊んだ日は、 お昼寝ナシで7時に寝かしたい。 それでもスムーズに動いてくれるのでとても助かる。 母がじっくり遊んでやる時間が持てなかった日は、 ベッドに入ってからの時間が、さらにとても楽しいものになる。 『終わり良ければすべてよし』っていうけれど、 一日の終わりがここちよいものだったら、 きっと明日のはじまりも気持ちがいいに違いない。 いい一日のはじまりには、 いい一日の終わりが必要なんだと思う。 大人でも、今日一日が満足いかなかった日は、 なんとなくこのまま寝るのが悔しい気がして、 なにかひとつ楽しい思いをして一日を終えようとする。 あてもなく深夜テレビのお笑いを探したり、 インターネットを漁ったりして、なかなか寝ない日がある。 私自身、そういう日もある。 子供が寝ない日って、つまんなかった日なのかも。 そういう日があっても仕方ないと思うけれど、 せめて一日の終わりだけは、楽しくできるかも。 ものがたりの力を借りて。 毎日いい気持ちで終わらせてやるのが親の務めで、 いずれ自分でもそれができるようになる知恵と習慣を 授けてやれたらいいなと思う。 おはなしのろうそく(2) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 30, 2007 12:35:12 PM
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