|
カテゴリ:こどもとおでかけ
奈良県天川村の洞川温泉に行ってきた。
ここ2か月ほど夫の仕事が忙しく、 残業続き&休みナシだったので、疲れを癒しに…。 それに、家族そろってゆっくり過ごすために。 洞川温泉は山をいくつも越えた秘境の温泉街で、 名水ごろごろ水の里である。 うぐいすの声が、静かな谷あいにこだまして…、 まさにいのちの洗濯。 高野、吉野、熊野のヤマト三大霊場をむすんだ 三角地帯のちょうど真ん中に位置するので、 霊的にも神秘な場所とされているそうだ。 秘境のわりには、寂れた雰囲気は少しもなく、 むしろ静かな鼓動を感じる街だ。 古いけれど趣のある町並み。 出会う人はみな温かく優しくイキイキとしている。 そこかしこに清水の流れる音がして、 心が洗われるようだった。 昼過ぎに着いて、まず昼ごはんに蕎麦屋に入った。 手打ちそばの『そば処清九郎』で山菜そばを。 品の良い出汁で、とても美味しかった。 2時すぎにチェックイン後、ガイドマップをもらって 洞川自然研究路散策コースを歩くことに。 森林浴コースはちょっと靴薪仍海世辰拭 まっすぐに天まで伸びた檜の森を歩く。 精霊が宿るような神秘的な美しい森だった。 何千本?何万本?の檜の精に見守られているような、 不思議に気持ちのいい空気感の中、ずんずん歩く。 娘は時おり「パパだっこ」で楽をしながら、 ずっとなんだかんだとおしゃべりしていた。 父と母ははぁはぁ息をきらしながら、でも可笑しくて、 檜の精霊も笑っているように感じた。 突然とまって景色を見回し、 うぐいすの声に耳を澄ましていたかと思うと、 地面の小さなアリンコに 「こんにちわ、パパとママのこどものRちゃんです!!」 と自己紹介していた。爆笑。 娘なりにいろんな命のパワーを感じたのだと思う。 夕方になるとどこからともなく法螺貝の音が 谷間に響き渡っていた。 大峯山は古くから山伏の修行場で、 洞川温泉は山伏たちの宿として栄えたのだという。 ほんもの?観光向け? 静かな里なので、音が滲み渡るようだった。 龍泉寺から、かりがね橋(巨大な吊り橋)にあがり、 面不動鍾乳洞へとむかったコースで小一時間。 急なのぼりや足下の悪い場所はあるものの、 子供でも十分に楽しめるコースだった。 ただ、靴はやはり、最低でも底の滑らない運動靴程度は必要だ。 大阪市の図書館でこんな冊子を借りることができた。 『天川村 洞川の自然観察』 小学生向きだろうか? ちょうどこのコースに住む 植物や動物、昆虫のことが書いてあった。 名水の里だけあって川の水のきれいなこと!! 完璧に透明な川に、イワナが泳いでいた。 川遊びできるところがいっぱいあったけど、 まだ桜も咲かず、寒かったのでまた今度に。 夏にまた訪れたい。 キャンプ場もたくさんあった。 旅館は『光緑園西清』に泊まった。 http://www.kohryokuen.com/original/ こじんまりと、よく行き届いた料理旅館で、 HPで見るよりもはるかに立派で、品良く趣があった。 部屋も十分に広く、よくできたしつらえで、清潔だった。 この価格で、こんなに申し分のない旅館もめったにない。 さっそく家族で貸し切り露天風呂に。 「パパとママとさんにんで、ぷんせんに入るの」 なぜか、温泉のことをぷんせんと言う娘。??? とても楽しみにしていた割には、露天風呂を嫌がり、 「ひとりで入るわ」と言って、体を洗ったり、 広いお風呂で泳いだり、ぼーーーっとお湯に浸かったり…。 大人なみに堪能しているのを、くすくす笑いながら、 夫婦で露天風呂から眺めていた。 アンティークの五月人形が飾られ、 金箔に梅の絵が見事な障子のある個室で夕食。 赤い毛氈の上に椅子とテーブル、 京都のおしゃれな町家レストランみたい。 鮎の塩焼きと格闘する娘。 鴨鍋やら大和地鶏、揚げたての蟹の天ぷらなど、 食べきれないほどのごちそうもあったのだが、 やっぱり一番美味しかったのは地で採れた旬のもの。 イワナのお造り、タケノコの山椒味噌和え、ウドの酢の物、 つくしとふきのとうの天ぷら…etc 旬のいのちが放つ華やかな香りに満ち、忘れがたい美味しさだった。 残念ながら、楽しみにしていた星空は、曇りのため断念。 UFOもよく目撃される場所らしい。 川の字になって、8時過ぎには眠ってしまった。 早朝6時に起きて、また散歩に出た。 澄みきった空気に、うぐいすの声が響き渡り、 ほんとうに同じ世界なのかと思うほど、 夢のように無垢で新鮮な空気に満ちていた。 朝ごはん前にまた温泉。 朝陽のあたる露天風呂がまた格別。 おなかペコペコでの朝ご飯は、 玄米の茶粥、湯豆腐、温泉卵、 できたてお揚げを焼いたもの…と心ニクい。 おなかいっぱい食べて、これまた大満足。 食後の名水コーヒーも美味しかった~。 お茶を煎れるのをマスターした娘。 仲居さんのお仕事に興味津々で、 おおきなお盆にたくさんのっけては、 「すいませんねぇ」とか言いながら、 忙しそうに運ぶのがマイブームになった。 11時にチェックアウトして、 お土産のお買い物に温泉街をぶらつく。 お土産は、地酒純米酒『大峰山』、名水豆腐&おから ごま豆腐、山椒味噌、手作りおかき、 檜の精油水、名物和漢薬『陀羅尼助』。 最後に、車でごろごろ水の採水場まで行って、 2リットルのペットボトルに2本だけもらい、 洞川温泉をあとにした。 そしていよいよ、昔から憧れていた サイキックスポット(?)天河大弁財天社に向かった。 天川村、気のせいかもしれないけど、 やはり何か霊的に祝福された土地のような気がした。 森林を抜ける時、娘と振り返って森の精霊に挨拶をしてみた。 「ありがとうございました。おじゃましました」 たくさんの檜が「またいらっしゃい」と微笑んでくれた気がした。 夫は、ある場所で白い炎を見たらしい。(場所は内緒) それもとても温かい雰囲気を放っていたと言う。 森羅万象に感謝する気持ちを忘れずに暮らすことで、 自然と豊かに共存していけるのかもしれない。 何百年も前から、この土地の人は知っているのだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
April 13, 2007 01:50:34 AM
[こどもとおでかけ] カテゴリの最新記事
|
|