|
テーマ:フィギュアスケート(3631)
カテゴリ:フィギュアスケート
フィギュアスケートが好きな自分にとって、種目を問わず好きなスケーターは沢山いる。
愛国心が薄いと言ったらそこまでだが、国籍を問わず「良いものは、良い」というのが自分の考えだ。 しかし、自国に素晴らしいスケーターがいる事は誇らしい。 そんな日本のスケーターの中で、舞姫と同じ位、応援しているのが鈴木明子さん 昨年のフィギュアスケート・グランプリシリーズNHK杯で2位になり、一躍注目されたスケーター 世界選手権よりも勝つのが難しいと言われる全日本選手権でも、世界一層の厚い日本女子シングルで4位と大健闘、四大陸選手権の出場権も手に入れた だが、明子さんの魅力は、そんな成績上では計れない よくアスリートは、闘病生活を回り道として形容される 事実、明子さんも闘病生活で大学生活の四年間でのスケート活動がほぼ出来なかった 女子スケーターとして、体系の変化が落ち着き、一番その能力が伸びる時期を氷の上で過ごせなかったのだ 摂食障害乗り越え 「心に響く」演技 : あしたがある : 幸せの新聞 しかし、明子さんにとっての闘病生活は全く回り道ではなかった、むしろ多くのスケーターが何年かかっても手に入らないだろう経験という武器として、それを成功への近道に変えたのである。 話はそれるが、明子さんが摂食障害で苦しんでいる間、フィギュアスケート界は激変した。 その象徴が、明子さんのコーチ、長久保裕氏をめぐっての明と暗だ。 長久保裕コーチ、荒川静香さんや本田武史君さらに田村岳斗君などを育てた輝かしい実績を持ち、トリノ五輪の時は、しーちゃんの金の影の立役者としてマスメディアに注目された。 その数年後、荒川静香フィーバーで仙台でも04年に閉鎖されたスケートリンクが復活・・・ しかしトリノシーズンの伝説の全日本選手権などミキマオフィーバーで盛り上がる冬、日本の仙台の街でリンクの存続を求める活動をするチビちゃん達がいた。 そのチビちゃん達の先生が長久保裕コーチ、その人だった その頃、トップスケーター達はCMに引っ張りだこだったが、そのお金の大半はJOCとスケート連盟の活動費に当てられていた。 日本中が荒川フィーバーでゆれる春、練習リンクを求めてチビちゃん達は仙台の親元を離れて、しーちゃんを育てた長久保裕コーチに連れられ名古屋での共同生活を始めた。 現在は長久保コーチから門奈裕子コーチに指導者は変わったが、Jrスケーター中村愛音(あやね)ちゃんの数年前の姿である 中村愛音選手と本郷理華選手の一年 そのような中、明子さんは大学卒業を迎える 社会人スケーターになることは資金的にかなり難しいこと、それでもどうしてもスケーターとして闘病で空欄になった期間だけは、穴埋めがしたかった そこで支援を差し伸べたのが、現在所属の名古屋市の邦和スポーツランド、仙台からの長久保一門を迎え入れたスケートリンクの運営会社である。 有名スケーターに比べれば、一従業員としての仕事を持つ身ではあるが、シーズン通して滑り抜く環境は整った。 日本のフィギュアスケート界では、一時はグランプリシリーズにエントリーされるほどの地位にあったスケーター、闘病中は強化選手の指定を解除されるまで落ちぶれたが、どんどんとその地位を盛り返していった。 そして昨シーズン、念願のグランプリシリーズ、つまりフィギュアスケート界の世界の一流が集う舞台に再び立つ日が来たのである。 「失うものは何もない」 その時に明子さんの口から出た名言だ、ファイナル出場は無いという立場もあるが、これ以上のどん底は無い状態にまで追い込まれた人間にとって、這い上がる道には「失うものは何もない」ことを世間に知らしめた。 そして、そんな無欲無心の心構えこそが、それ以上無い最高の演技を生む事を、全てのフィギュアスケートファンにその舞で説いていった。 リバーダンス、タイタニック、ノクターン、ラ・カンパネッラ、黒い瞳、そしてリベルタンゴ 復活後、数々のプログラムを舞ってくれたが、どのプログラムのどこをとっても明子さんの魂がにじみ出る、あの大きな瞳から流れた大量の苦悩の涙と、復活に掛けたリングに染み付いた練習で流した大量の汗が噴出してくる!!! 大げさに言えばそれはもうフィギュアスケートではないのかもしれない・・・ 「綺麗で優雅で一生懸命で感動的」これが世間一般のフィギュア感なら、この明子さんの舞は「絶望的な悲壮感さえ漂う魂の叫びで衝撃的」 まさに病気とスケートが出来ないことへの苦悩の日々、その苦難に正面から立ち向かい再生していく力強い日々、そんな明子さんのこの数年を氷上に一筆書きにしたような舞 ただ、そんな明子さんにも唯一「失うもの」があった。 姉弟子しーちゃんの解説で、必ず明子さんについてコメントされることがある。 スケートを愛する気持ち、滑る喜びを知っているスケーター・・・ 試合では緊張するスケーター達の中で、一人だけリンクと観客の感触に愛しく頬ずりでもするようにエキシビションつまりアイスショーに出ているような晴れ晴れしい雰囲気の明子さん それが昨シーズンの全日本のSP、そして四大陸選手権、いつもとは様子が違っていた、あの明子さんが緊張をしていた 人は成功を手にした時、より他人への感謝の気持ちが強まるもの、まして上記のように、自らの闘病生活、そして自分はもちろんのこと、コーチや後輩の苦労、そういった苦難の道を辿った明子さんにとっては、人よりも何倍も強く感謝の気持ちを抱いているに違いない。 自分にとってかけがえのない人達、そしてその人達とのその繋がり・・・ それは絶対に失ってはならないもの、だからこそ期待を裏切る事はあってはならないのだ そんな考えが、明子さんを緊張させたのであろう。 若手の欲からくる緊張とは全く違う、ベテランゆえの諸刃の刃だ。 このベテランの諸刃の刃、自分は男子の中庭健介君にも凄い感じている。 健介君もパピオ福岡というスケートリンクの運営会社の所属、有名スケーターに比べれば、一従業員としての仕事を持つ身、そんな中での感謝の気持ちこそが健介君の素晴らしい演技であり、またどうしても一線を超えられないプレッシャーの壁なのであろう。 ただ、超一流になる為にはそれを克服しなけばならない。 例えば女子だけでも、キム・ヨナは昨シーズン、国全体の期待にファイナルでは押し潰されながら、ワールドではそれを力に変え、国歌斉唱で涙を流した 安藤美姫も少女としての感謝の心で世界女王になったが、その後、世界女王としての感謝の舞を追及して低迷、前々のワールドでは途中棄権、そのオフには引退すら覚悟をしたが、そのどん底から這い上がってきた、次の言葉と共に・・・ 「たった一人でも私の演技を求めて頂ける方がいらっしゃる限り、リンクに立たせて頂く、滑らせて頂く」 確かに人の支えに報いるためには自分を信じて頑張ることが必要だ、そうでなければ感謝の証として自分自身を出し尽くす事は出来ない。 ただ、自分を信じる為には、信じられる自分自身でなければならない・・・ 信じられる自分、もちろん懸命の修練の先にそこにたどり着くのだが、物事なかなかこれで良いという線は引き辛いもの・・・ ならば発想を変えて、信じてもらっている自分を信じられる自分とすれば良いではないか?! 自分には心で繋がっている人達がいる、その人達の支えがある限り、みんなで目標に挑めば良い、そう孤独ではないと考えることが出来れば、自分を信じて自分自身を出し尽くすことは、途方も無いことではなくなってくるはず・・・ だからこそ、昨シーズンのワールド、ヨナちゃんも安藤美姫も成績が出た瞬間ではなく、心が繋がりを感じた瞬間に涙を流したのに違いない!!! 明子さんはもちろん、健介君だってヨナちゃんも安藤美姫より年齢も上で経験も豊富、ならば、その二人と同じ心境には必ずなれるはず! それは、技の成否、点や順位などで計れる問題ではない なぜなら、技の成否、点や順位、そういったものを超えた情熱の舞こそが明子さん、健介君そして舞姫の魅力なのだから 「失うものは何もない」情熱の舞の鈴木明子さん、心が繋がりがあることを信じられる自分として自分自身を出し尽くし、喜びの涙でその大きな瞳を一杯にして欲しい!!! PS.テレ朝チャンネルのロシア杯のEXの放送枠が短縮されたので問い合わせると、予定外のことがあったので地上波と同じものを流すとか・・・ 地上波のEXは一位とアイスダンスが放送されないから、CSのテレ朝チャンネルに価値があるのに恥の上塗りをしてどうするの・・・ それとも誰かが5位だと、どうでも良いの・・・ 地上波に期待をしていなかった分、怒りが頂点です(怒) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[フィギュアスケート] カテゴリの最新記事
|