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初戦、非常にいい流れを見せた事もあってか、スタメンを全くいじらなかったドイツ。そのドイツに対抗して4-2-3-1にシステムチェンジしてきたクロアチア。中盤の人数が増えたとはいえ、シャルケ所属のラキチィッチをスタメン起用しており、クラニチャル、モドリッチという2人のファンタジスタと共に並べる相当攻撃的な人選。スルナはサイドバックも出来る右サイドのスペシャリストとして攻守に貢献できるが、1トップはペトリッチではなくオリッチをチョイス。 このクロアチアの攻撃陣がどんなハーモニーを奏でるのか楽しみだったが、予想以上の展開。 立ち上がりはどっちかと言えばドイツといった状況だったが、クロアチアはラキチィッチとクラニチャル、そしてモドリッチのコンビネーションが素晴らしい。クロアチアは前半から攻撃をどんどん仕掛ける。 そして、24分。パスワークで左サイドを攻略したクロアチアのプラニッチがクロス。これをファーに入ってきたスルナがヤンゼンの前に入り右足ダイレクトシュートでゴォール!!! これでクロアチアが先制!! 直後の30分には今度はラキティッチの左からのクロスをオリッチがヘディングで完璧に落とし、後ろから入ってきたクラニチャルが決定的なチャンスだったが、ドイツDFのスライディングを意識したのかシュートは枠上に。 ドイツはバラックの強烈ロングFKでゴールを狙うが、プレティコサがファインセーブで弾き出す。この後もドイツがゴールに迫る時間が続くが、プレティコサ、ロベルト・コバチを中心としたディフェンスが光る。 41分には、チョルルカが右サイドを突破。グラウンダーのクロスはラキティッチとオリッチがかぶり一瞬遅れたが、オリッチがふわっとゴール前に浮球パス。このボールを胸トラップからクラニチャルがシュート!!しかし、GK正面で惜しくも外れた。ただ、決定的チャンスはクロアチアが3本もあり、その上1ゴールと非常に効率と精度の高い攻撃を見せた。 ドイツはセットプレー、またヤンゼンのクロスからゴメスのヘディングシュートなどいいシーンもあったが、クロアチアは守備も堅い。攻守両面において、前半はクロアチアペースだったと言っていいだろう。 後半は、試合途中で足を痛めたのか、やや攻撃参加が少なくなったヤンゼンを下げ、ラームを左SBに移し、フリッツを右SBに下げ、オドンコールを投入!!この交代が雰囲気を変えたのか、ドイツが立ち上がりから攻勢を仕掛ける。クロアチアはラインを下げられ、ドイツが一方的に攻める展開が続いたが、徐々にクロアチアもラインを上げて対応。前線のオリッチもクラニチャルも激しいプレスで徐々にペースを戻す。 そして62分。ラキティッチがメルデザッカーだったろうか、プレスを仕掛けて相手バイタルエリアでボールを奪い、そのまま右サイドにドリブルし、ここからクロス。これがポドルスキに当たって、コースが変わりボールはゴールに向かう。レーマンがセービングに行くが、対応に遅れがあってボールがポストに当たり跳ね返る。これをゴール前でクロスを待っていたオリッチが詰めて、何とも予想外なクロアチアにはとっては幸運過ぎるゴールでドイツに2点リード!!! ドイツはここでゴメスを下げてシュバインシュタイガーを投入。ポドルスキとクローゼの2トップに。 しかし、クロアチアの前線からの守備にドイツはなかなかペースアップできず。オリッチもクラニチャルもラキティッチも守備意識がとても高い。ここで攻守に奔走したオリッチを下げ、ペトリッチを投入。 ドイツはシステムチェンジ、選手交代でもなかなか決定的なチャンスは訪れない。ラームは再三クロスを送るが、人数をかけ集中しているクロアチアに弾かれる。クローゼはシュートを打ったかというぐらいシムニッチに押さえ込まれているし。そして、オドンコールはスペースも無くスピードを活かす場面も少なく。 ただ、シュバインシュタイガーが入ってリズムが変わった。72分にはパスワークから左サイドで受けて、シュートを放つなど、いい所も見せ、攻撃の中心として存在感を発揮。そのシュバインシュタイガーの左サイドからの右足クロス。これをバラックがゴール前で競って、DFが弾いたボール。初戦に続き、ポジショニングが絶妙のポドルスキが完璧なボレーシュートを叩き込んで、ゴール!! とうとうゲルマン魂の本領発揮!! 更にドイツ レーブ監督は右SBのフリッツを下げ、クラニーを投入し3トップに。オドンコールが右SBと右SHを兼務するリスクを負った変則的な3-4-3。これはなかなか面白い采配♪ クロアチアもCBクネジェビッチを投入し、クラニーに備える。クロアチアは最後はもう時間稼ぎに奔走。これにシュバインシュタイガーがキレ、一発レッド。これでドイツの勢いは断たれ、クロアチアが苦しみながらもドイツも十二分に苦しませ、見事勝利。 前評判を覆した勝利で、チームもサポーターも優勝したかのような大騒ぎ。今大会、現時点で最高のゲームだった。クロアチアのゲーム運びは勿論、その中心にいたモドリッチは本当に凄い!! ~Man Of The Match~ ルカ・モドリッチ(クロアチア:トッテナム) ゴールもアシストも無いが、その存在感は抜群。ラキティッチもクラニチャルも彼がいるからいいパスを受けて魅せられる。司令塔として君臨するだけではなく、自らも仕掛け、またボール奪取も上手く常に冷静なプレーで攻守に活躍した。 ~Surprise Player~ イビチャ・オリッチ(クロアチア:HSV) ラッキーではあったが貴重な決勝ゴール。これ以外でも、ドイツDF陣を苦しませるプレスでチャンスを作れば、攻撃ではポストになって、サイドに開いてからの突破など幅広いプレーでチームに勢いを与えた。 ここまで読んで頂き感謝です。面白かったとか好印象であれば、ここをクリックしてランキングUPにご協力下さいませ~♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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