テーマ:サッカーあれこれ(20049)
カテゴリ:UEFA
今大会トルコと共にサプライズを起こしているヒディンク率いるロシアと、イタリアを破り、国際大会での勝負弱さを本当に払拭したのかという所まで来たスペインの一戦。 スペインは全くメンバーを代えてこず。 ロシアは前試合より更に3トップ色が強い形だが、ズイリヤノフがボランチ気味、サエンコはより前にといった陣容。そして、パワーシューターコロジンではなく、ロシアのリオ・ファーディナンドことワシリー・ベレズツキーを起用してきたヒディンク。このCBの交代は良く考えると、初戦には出ていないCB2人。やはり、スペインへの負のイメージを消して勝負に臨みたいという事だろうか。 この采配がどう出るかと思わせたが、立ち上がりはスペインの攻勢。セルヒオ・ラモスの突破、そして4分にはフェルナンド・トーレスの決定的なシュート。11分にもビジャの左サイドからのミドルシュートとチャンスが続く。 ロシアは今大会初戦に負けた思いが強く残っているのだろうか。やや攻守の切り替えが今までに比べると遅い。 それでも、16分にはパブリュチェンコの強烈FKでゴールに迫ると31分には、ズイリヤノフ、アルシャフィンとつないでパブリュチェンコがゴール左に若干反れるナイスシュート、更に35分、ロングフィードをゴール前CB二人のマークをかいくぐって上手く胸トラップしてのシュートだがこれは右に反れるがロシアもゴールに襲い掛かる。 これに前後して、スペインは足を痛めたビジャを下げて、セスクを前半から投入。これでシステムは4-2-3-1。右にはダビド・シルバ、左にイニエスタ。 前半は両チーム共決定打が無いながら、アルシャフィンは全く目立たず、ややスペインが優勢かといった状況。 後半は立ち上がりから、4-1-3-2気味に戻してきたロシアが激しいプレッシングを展開。 しかし、スペインはそれをいなしながらパスワークを展開。逆に空いたスペースを使って攻撃に出て行く。そして、50分。シャビが中盤から左に開いたイニエスタへ。イニエスタが少しタイミングを取ってDFの間を抜けるボールを送ると、ゴール前に走り込んだシャビがダイレクトボレーであわせて、スペイン先制!!!タイミングが絶妙で且つ正確なパスとそれを引き出す動き出し。質の高いビューティフルゴール。このゴールでスペインに勢いが出てきた。この直後にはフェルナンド・トーレスの決定的なシュート。これはGKアキンフェエフが弾き出すがロシアにとっては危険なシーン。 ここでヒディンクが動く。先ずはトップ下に位置するセムショフを下げ、レフティーのビリャレトジノフ、そして、サエンコを下げて、シチェフを投入と一挙に二人交代。 しかし、スペインの勢いは止まらない。フェルナンド・トーレスのシュートが何本か。62分にはセルヒオ・ラモスからのクロスをゴール前フリーになったフェルナンド・トーレスが合わせきれず、決定機を逸する。また67分にもセスクからのスルーでフェルナンド・トーレスがエリア内で倒されるシーンも。 ここで、シャビとフェルナンド・トーレスを下げて、シャビ・アロンソとグイサを投入。解説も言っているが、スペインの最高の流れだっただけに、1点差の展開でまだ残り約25分もある中で交代枠を使い切るアラゴネス采配は謎。いい流れで、フェルナンド・トーレスも再三決定機を生み出していただけに何故という思いは強く。 ただ、メンバーを入れ替えても、スペインの勢いはまだまだ続く。70分にはセスクの枠をぎりぎり捉えるミドルシュート!!そして、72分。グイサが右に開いて、後方のセルヒオ・ラモスへ。そこから中央のセスクへパスが入り、そこから浮き球でDFラインを越えていくパス。これに走り込んだグイサがGKとの1対1。GKの頭上を越えるシュートでゴォール!!!これで2点差。アラゴネスの采配は謎だが、結果的にはグイサがゴールしちゃうと何も言えない(苦笑) この2点目でロシアは戦意喪失。攻撃も淡白で立ち上がりのプレスも無くなり、完全に手詰まり。アルシャフィンも見せ場は全く無く。 更に容赦無いスペイン。自陣左サイド イニエスタの縦パスからカウンターとなったセスク。縦に持ち込み、エリアぎりぎりの所、DF2枚を引き付けながらその間を通す、ゴール前のダビド・シルバへグラウンダーのパス。完全にフリーの状況をダビド・シルバがしっかりと決めて、スペイン3点目!!!セスクの素晴らしいタイミングもそうだが、イニエスタのパスも見事。この得点後はロシア、スペインにチャンスはあったが、決まらず、スペインが守っては零封、全てアシストがつく美しい形の3得点で勝利した。 ロシアの中途半端なDFラインというのもあったが、完全にロシアは終わった。さて、不甲斐無く散ったロシアだが全く初戦と同様に粉砕された。オランダ戦での素晴らしい戦いは微塵も見られず、またアルシャフィンもジルコフもズイリヤノフも見せ場は無かった。スペインに対してヒディンクがどう修正してくるかと思われたが、ベスト4という快挙で満足してしまったのだろうか。前半の数少ないチャンスをパブリュチェンコが決めていればというのもあるが、それが実力の差だろう。期待していただけに残念だった。 それにしても、スペインはイタリア戦での鬱憤を晴らした魅惑的な攻撃を見せてくれた。マルコス・セナという絶妙なバランサーの存在が光るが、やはり華やかな4人の創造性とハイレベルな技術が凄かった。イニエスタは1アシストに3点目を演出。セスクは途中から出て2アシスト。シャビとダビド・シルバも1ゴールずつ。 クアトロ・フゴーネス。恐るべし。 ~Man Of The Match~ セスク・ファブレガス(スペイン:アーセナル) 素晴らしい2アシスト。1得点ではまだゲームの流れはどうなるかかわらない中、動き出しとパスでチームの攻撃をリードした。 ~Surprise Player~ ダニエル・グイサ(スペイン:マジョルカ) 今更、サプライズでもないんだけど、リーガ得点王の実力は凄い。グループリーグで得点しているようだけど前試合はうつろの観戦でしっかり見たのは初という所で。サイドに開いてからのシュートまで行くイメージが素晴らしい。ビジャが決勝を欠場の可能性も高いし、彼にかかる期待は大きい。 ここまで読んで頂き感謝です。面白かったとか好印象であれば、ここをクリックしてランキングUPにご協力下さいませ~♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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