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Oct 1, 2008
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カテゴリ:UCL ・ UEL

UEFA Champions League 08-09
Group E 第2戦
会場:エスタディオ・エル・マドリガル(ビジャレアル)
主審:V.カサイ(ハンガリー)

(H)ビジャレアル 1-0 セルティック(A)

67分 VIL M.セナ(FK:R)

MOM:M.セナ(ビジャレアル)

ビジャレアル
監督:ペジェグリーニ 4-4-2

         13D.ロペス

     2G.ロドリゲス  4ゴディン
 18アンヘル L.         5J.カプデビラ


      19M.セナ   6エグレン
  8S.カソルラ          7ピレス

     22G.ロッシ
          16J.ジョレンテ
--------------------------------------------
セルティック
監督:ストラカン 4-2-3-1

           9サマラス

          25中村俊輔
  13マローニー        46マッギーディ

     8S.ブラウン   11P.ハートリー

 3ネイラー            12M.ウィルソン
      4マクマナス  5コルドウェル

            1ボルツ
◎ビジャレアル交代等
76分 G.ロッシ→OH 11イバガサ
82分 ピレス→LH 21ブルーノ S.
89分 S.カソルラ→RH 10カニ
◎セルティック交代等
71分 マローニー→FT 7S.マクドナルド
73分 中村俊輔→RH 19B.ロブソン
81分 P.ハートリー→FT 10ヘッセリンク
08-09CL第2戦。

アウェーで弱いセルティックにとっては、勝点を1が取れれば十分といっていい試合だった。

しかし、ストラカンの思惑ははずれ、マルコス・セナにFKを決められ、敗れ去った。

ただ、セナのFKがなくとも負けていただろうと思えるほど、力の差は歴然だった。前半はまだセルティックもチャンスを作ったが、後半はほとんどビジャレアルに押し込まれ続ける展開となった。コルドウェルとマクマナスの集中力が光り、ボルツのセービングで逃れるケースばかりで、中盤より前にボールを運ぶ事すらままならない展開では、勝機を見出せず。

ストラカンは、この試合、格上とのアウェーという事で俊輔をトップ下に置く、昨年CLバルサ戦で見せた4-2-3-1のシステムを採用してきた。両サイドには俊敏なアタッカー マローニーとマッギーディを起用。ただ、前線での起点が一つしか無い事、俊輔を上手く活かせていないという状況でチャンスというのも単発のミドルシュートばかり。一度、前半にゴディンのクリアミスを拾ったサマラスがGKと1対1のシーンが訪れるが、サマラスのボールタッチはいつもと同じ様には見えず、結局GKディエゴ・ロペスにブロックされた。リーグ戦では、同じ様なシーンでゴール方向にボールを運ぶのではなく、中央に運んで、シュートコースを広げて、左足で押し込んだゴールがあったが、明らかなおこぼれのビッグチャンスで相当なプレッシャーがあったのだろう。このあたりも経験値なのだろうなと感じつつ。

俊輔は自身が最もプレーを望むトップ下での出場となったが、守備に追われる時間ばかりとなった。サマラスにボールが収まらなければ、中央のハイプレッシャーの中、フィジカルが強くない俊輔がボールキープするのはやはり難しい。サイドがボールを持っても、ワンツーで抜け出させるプレーも見られなかったし、セットプレーのキックも精彩を欠き、パスも戻すシーンが多かった。一度、カウンターの起点となるロングパスをサマラスに通したが、良いプレーはあれぐらいか。ビジャレアルが後半から投入した天才パサー イバガサと比べると、まだまだファンタジーさでも上には上がいるんだなとがっくりもさせられつつ・・・。

それにしても、ビジャレアルは魅力的なチームだった。

その中心に君臨するのはEUROを制したスペイン代表でも素晴らしい仕事を見せたマルコス・セナ。この試合では決勝ゴールもFKから得ているが、ゴールだけではない、攻守におけるパフォーマンスは申し分ない。プレスがきても、さっといなして、正確なパスを展開。ボランチとして必要な能力を全て最高レベルで持っている選手だと改めて感じさせてくれた。

そして、そのパスを受けて、果敢にチャンスを生み出したのが同じくスペイン代表のサンティ・カソルラ。ネイラーだけではなく、マローニーもほとんど守備的にかまえていてもその裏をつき、またドリブルで抜け出してチャンスメイク。FWさえ、決定力があればもう2点ぐらいは彼から生み出されていたかもしれない。

CBのゴンサロ・ロドリゲスとミスをしたCBゴディンは安定感の点で磐石とは言えないが、攻撃に関しては、昨季リーガ2位という実力を発揮した。正確で見事なパスワークは、観ていて面白い。それが例え敵であっても、あそこまで翻弄されると、もうしょうがないというか。後半最後には、セルティックがボールを奪う事は叶わず、ファールで止めるだけに終始する展開で、とてもじゃないが勝利など見えやしない。


今季のCLは組合せが悪かったと言わざるを得ないし、オールボーに勝てなかったのが、今後も大きくセルティックにプレッシャーとなって覆うのだろう。

俊輔の契約にもかかわってきそうなCLの結果だが、次戦マンUからの勝点奪取で何とかセルティックで契約続行してもらいたいのだが、どうなるだろうか。ファーガソンがスコットランド人の誼でメンバー落としてくれないかな(苦笑)


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-論評-

GK アルトゥル・ボルツ
6.0
シュートに対しては相変わらず抜群の反応を示した。ただ、ハイボールはとにかく不安。押し込まれる展開で前に飛び出ていくもボールに触れない時は、震えてしまうよ(苦笑)

CB ギャリー・コルドウェル
6.5
CLにも慣れてきたのか、この試合も安定した守備を見せた。

CB スティーブン・マクマナス
6.5
体を投げ出し、またスライディングでゴールを守った。0-0ならマンオブザマッチだなと思って観ていた。CKからコルドウェルのヘディングシュートをヒールで押し込もうとしたシーンはこの試合におけるビッグチャンスだった。

RB マーク・ウィルソン
5.5
前半は無難に対応したと思うが、後半は、あっさりとかわされるなど、実力が足りないのかなーといった感じで。攻撃時はマッギーディのサポートでポジションをあげたが、パスのタイミングが遅く、流れをきっていた。

LB リー・ネイラー
5.5
守備ではカソルラを捕らえ切れない部分もあったが、最低限の仕事はしていたと思う。ただ、フリーにもかかわらず、クロスの精度は酷かった。

CH ポール・ハートリー
5.5
久々のスタメンだが、守備的な試合には彼の存在は必要。ただ、以前いたレノンに比べると、攻撃力はあっても守備力と統率力という面で劣るのが残念なところか。その攻撃力も押し上げられない展開では発揮するシーンも無く、またミスパスも見られたし、決勝ゴールにつながったファウルも対応が遅れたという見方も出来るか。

CH スコット・ブラウン
5.0
前半からやたら熱かったが、空回りの印象。セナに突っかかっていくシーンが多く見られたが大半はあっさりとかわされた。ファウルも多く、また自陣で無駄なプレーをしてボールを失うなど、不安定さを露呈。スコットランドの若きスターだが、まだまだ経験値は足りないというプレーだった。

RH エイダン・マッギーディ
6.0
マローニーが戻ってきてからというもの、スタメンから離れていたが、CLのスタメンに抜擢された。ボールを運ぶ事に関してはスピード溢れるドリブルで仕事はしたが、決定的なシーンには至らず。それでも、左サイドからのミドルや、後半左サイドに回ってからのマクドナルドへの決定的なクロスなど、少ないチャンスながら単独でこじ開けようと必死さは伝わった。

LH ショーン・マローニー
5.5
ドリブルで相手を抜き去るシーンは無く、それでいてワンツーで抜け出したり、ネイラーを使ったりなど、プレーに幅も見られず。ただ、戻すだけのシーンばかりで、俊輔との連携も良くなかった。守備に追われる時間が長かったが、効果的な守備は見せられなかった。

OH 中村俊輔
5.5
念願のトップ下出場だが、守備の時間が長く、攻撃時も中途半端なポジショニングだった。チームとして慣れないシステムという事もあってか、欲しい場面でボールもこず、周りと活かし活かされるという連動は見られず。トップ下ながらシュートも無く、CK一本をコルドウェルに合わせた以外は精度を欠いたし、中央ではボランチとストッパーに挟まれ、ボールキープもままならず。残念な途中交代となった。

FT ヨルヨス・サマラス
5.0
前半立ち上がりこそ、幅広く動きボールも収まったが、徐々にポストになれず。前半ゴディンのミスからのビッグチャンスは決めて欲しかった。後半はどんどんFWを投入する流れでスペースも無くなり存在感は消えた。

FT スコット・マクドナルド
5.5
後半途中出場でいきなりマッギーディのクロスからフリーでダイレクトボレーというチャンスが訪れた。ナイスボレーではあったがシュートは枠の上に。あれを決めているのなら、彼はもうスコットランドにはいないんだろうなとも思いつつ。

CH バリー・ロブソン
5.5
右サイドに入ったが、ヘッセリンク投入後はセンターハーフのような感じでプレー。交代でわずかに訪れたチャンスの中、最後のパスを通せないシーンが何度か続き、ゲームエンド。彼のキックは破壊力もあるし、一本ぐらいシュートを放っても良かった。

FT ヤン・フェネホール・オフ・ヘッセリンク
5.5
時間が無く、またロングボールも飛んでこなければ仕事をする場面は訪れない。

監督 ゴードン・ストラカン
5.5
前半は想定通りの展開だったと言える。あのまま行ければという期待は決勝ゴール前からの怒涛のビジャレアルの攻撃時に失われた事だろう。もうゴールをいつ取られてもおかしくないといった状況だったし。結局、交代策は失点後で追いかける展開になってからだった。失点前にFWを投入し、いつもと同じ4-4-2で前線の起点を増やし、ラインを上げるという策も見たかった。試合最後は先日リーグ戦でも見られた3トップ。先日は格下で何とかゴールを奪えたが、ビジャレアルには通じず。やや変則的な3トップで効果的には思えない。この試合もヘッセリンクとサマラスとマクドナルドはそれぞれセンターフォワードとしてプレーしていて役割分担はどうなっているかが微妙。マッギーディは左サイドに張っているが、バリー・ロブソンは中央と左、スコット・ブラウンは守備的に構えるという感じで右サイドは溢れ出たFWの逃げ場のようでもあったし。3トップをやるならやるでもうちょっと役割をはっきりさせた方がいいと思うし、どうせ3トップなら、マッギーディをウイングにあげた形の方がよりすっきりすると思うのだが。いずれにせよ、今季のCLは非常に厳しい状況に立たされてしまった。

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Last updated  Oct 1, 2008 09:36:07 AM
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