テーマ:サッカーあれこれ(20135)
カテゴリ:UCL ・ UEL
メッシとクリスチアーノ・ロナウドという稀代の名手を抱えた両クラブは名実共に世界の二強とも言える。 その対決は、バルサがダニエウ・アウベスとアビダルという両サイドバックを欠き、ユナイテッドはダレン・フレッチャーを欠いた状況で、ややユナイテッドに分がある状況にも思えた。 その通り、試合開始時からユナイテッドはロナウドの破壊力あるシュートでバルサゴールに襲い掛かった。 しかし、その強烈な攻撃を耐えると、バルサに歓喜が訪れた。イニエスタのドリブルからのパスを受けたエトーは右サイドからビディッチをかわして狭いニアをつく見事な先制ゴール。 この後はバルサのショートパスを駆使したポゼッションサッカーにユナイテッドはリズムを徐々に悪くしていった。緊張感があったのかアンデルソンはミスも見られ、ルーニーの突破はプジョルに止められた。 後半にはテベスを投入し、4-4-2にシステムチェンジ。ルーニーとパク・チソンの左右を入れ替え、バルサのペースも前半よりは落ち着いていった。それでも、アンリの決定的なGKとの1対1、シャビのポスト直撃のFKなどバルサが数多くチャンスを生み出した。 ファーガソンは更にベルバトフを入れて、実質4トップという攻撃的な布陣に。 しかし、直後、プジョルが右サイドでチャンスメイクし跳ね返されたボールを拾ったシャビが正確無比なクロス。これをメッシがきっちりヘディングであわせて追加点!! このゴールで、ユナイテッドのメンタルに明らかな陰りが・・・。 キャリックのパスも通らないシーンは多く、サイドへのロングパスも少しずつ正確さを欠き、ユナイテッドの前線は張るだけで動きが少ない。完全にペースダウン。 前半早々のチャンスをものにしていれば真逆の結果にも成り得ただろうが、それこそがフットボールの真髄。 見事、バルサが2-0でユナイテッドから勝利した。 ダニエウ・アウベスとアビダルが欠場だった事は意外にも、グアルディオラの采配をシンプルにしたかもしれない。アビダルとシウビーニョは前者がフィジカルに優れる以外は正直然程、差は無いから問題ないとしても、ダニエウ・アウベスの攻撃参加はバルサのサイドアタックを支える重要なポイント。だが、代わりに入ったプジョルの守備力がこの一戦においては意味を為した。対面のルーニーはスピードも勿論あるが、強さの際立つ選手。そこにプジョルという屈強な戦士が対峙した事は彼を抑えるのに有効だった。 それもあってか、後半からファーガソンはルーニーを右に置いたのだろう。パク・チソンは決して悪くは無かったがややミスも多かった流れの中、チームを救う動きは見られなかったし、前半早々のロナウドのFKのリフレクトを押し込めなかったのも痛かった。ロナウドはイライラし、ルーニーが消耗してキレのある動きは少なく、テベスとベルバトフの2トップも見せ場は作れず。アタッカーでもあるルーニーとロナウドがいるからこそ出来る攻撃的な4-2-4システムも中盤2枚の負担増は結果的にポゼッションを得意とするバルサの術中にはまったとも思える。 それにしても、バルサはエトーの個人技によるゴールが最も大きかった。早い時間で先制出来れば、あとは得意のポゼッションで相手の隙を焦る事無く探す事が出来る。実際、そういった展開になった。メッシは珍しいヘディングでのゴールで試合を決めたが、これでバロンドールに大きく近づいただろう。得意のドリブルとパスでユナイテッドの守備を痛め続けた。そして、イニエスタは先制点をアシストし、その緩急をつけたドリブルでチャンスを作った。マンオブザマッチは、イニエスタとエトーとで悩むところだが、やはりゲームメイカーであるシャビを。ユナイテッドのキャリックにミスが目立つのとは対照的に正確なパスと取られないボールキープでバルサ優位の状況を維持するのに貢献した。メッシのゴールシーンもDFがずれている所を見逃さず正確なキックでアシスト。スペイン代表もEUROで優勝させ、CLも優勝した今、彼がバロンドールに相応しいとも思えてくる。 バルサスタイルは観ていて楽しいだけじゃない強さをも発揮した。青年監督グアルディオラのリーダーシップとサッカーセンスも賞賛したい。 おめでとう、バルサ。 ここまで読んで頂きありがとうございます。ここをクリックしてランキングUPにご協力頂ければ幸いです♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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