テーマ:世界史・日本史(7)
カテゴリ:思うこと
猛暑が復活した今日。 8月15日と言えば全国的には”お盆” また夏休みの真っ最中、もしくは帰省の真っ最中。そんな感じでしょうか。 かたや日本人にとっては終戦記念日でもあり、65年前の戦争について多くを語られる日でもあります。 ご先祖が戻ってこられる”お盆”と終戦記念日が相まって、日本ではこの日は”命”について色々と考えさせられる日でもあるのかもしれません。 歴史というのはその人の置かれた立場によって、捉え方や解釈が大きく変わることがあります。「事実と真実」の違いを得てして人は混同してしまうことがあります。
同じ8月15日でも海外に目を向けますと・・・ アメリカでは第二次世界大戦に終止符を打って勝利した記念すべき戦勝記念日です。ニューヨークでは「ニューヨークのキス」と銘打って、何百組というカップルがキスをしあって大騒ぎです。 お隣の中国では「抗日勝利65周年」などと題して祝賀ムードに、そして菅首相の靖国神社を参拝しなかったことを報道するなどA級戦犯に対する日本の対応に神経をとがらせています。 韓国では日本からの統治解放65周年として記念式典を開催。この国は植民地支配からの解放を”勝ち得た”ということだけで戦勝国でも敗戦国でもない扱いの国でもあります。
3者3様の立場があり、海外は立場がそれぞれ明確になっていると思います。 それに対して日本はどうでしょうか? 日本は敗戦国です。ということは本来は”敗戦の日”とすべきではないでしょうか? それがなぜ”終戦記念日”なのでしょうか?そこに何かの意図があると思えませんか。
戦勝国としてのアメリカは西側諸国(当時)の筆頭として日本の戦後処理を担当してきました。負けた日本の遺恨を残さないように天皇への戦争責任を回避し、A級戦犯にその罪を集中させたと言えるでしょう。その反面で経済的復旧に支援をし、結果的に朝鮮戦争時の前線基地化を行うことで朝鮮特需の恩恵により一気に日本経済が立ち直るきっかけを貰えたと言えると思います。 かたや東側(当時)の共産圏としての中国は直接的に日本に関われない代わりに、旧満州や中国本土に残る日本人の”洗脳教育”を行い、その多くを教師などの伝道師として日本に送り返します。同じような行為をシベリア抑留したソ連も行い、共産主義の思想を日本に染みこませようと画策しました。 そしてご存知のようにアメリカの支援の元に復興の恩恵にあずかった”自民党”政権下の日本でその対抗馬の野党は社会党や共産党という”革新”などという左派の勢力が労働組合や日教組などを中心に大きな勢力を持っていた時代がありました。学生は学生運動などと銘打って、ことさら暴力に訴える時代もあり、市民運動などでも常に左翼系運動家が扇動すると言った図式が一般的でした。 ふと思うのですが、 日本の心は果たしてアメリカが描く世界、中国や旧ソ連が描く世界、いずれかにあったのか。 日本自身の考えはまた別の所にあったのではないか。その考えは抹殺されていないのか。そんなことすら考えることを許されなかったのではないか。そうも思えるのです。 いま、大河ドラマの「竜馬伝」が人気です。 幕末の志士たちが黒船来港以来、命がけで日本を守ろうと奮闘する様を描いています。 大国に飲み込まれまいと必死にもがく様を感じることが出来ます。 それは自らの”プライド”を守るための活動であったと思えるのです。 当時と我々の世界観が違う、価値観が違う、と言ってしまってはそれまでですが、当時はプライドを守るために命をかけてきたと言うことになります。またそれらの人たちのお陰で今の日本の基盤はあると言っても過言ではないと思います。 「国家100年の計を考える」というのが政治家の大命題であり、幕末から約140年経った日本はその頃の貯金を使い果たそうとしている気がします。
”終戦”などいう曖昧な表現ではなく”敗戦”というものを考察し、何故日本は負けたのか、何故日本は思想面での支配をされてしまったのかをしっかりレビューすべきです。 「戦争は悲惨だ」 「二度とこの悲しみを味わってはいけない」 「ノウモアヒロシマナガサキ」 これではレビューではないんです。 本格的なレビューをしようとすると隣国に邪魔されてきた歴史もありました。教科書問題などでも口出しをする国があることです。アメリカなど他の国はそんなことには口出ししないのに、何故か敏感な国がありました。 そう言うときこそ、真剣にレビューしていきたいです。そこには大きな意図があります。我々をその方向に持って行く事を阻む勢力があると言うことを。
日本は”敗戦”という事実をしっかり受け止め、自らのプライドに目覚めることが必要です。プライドを持たずにひたすら謝るだけの国に成り下がったときに、世界は日本をどう見ていくんでしょうか。「エコノミックアニマル」などと嘲笑されることだけは避けて欲しいと願うばかりです。
長文にお付き合いいただきありがとうございます。 たまにはこういう話もいかがですか?
PS.自宅の近くで蝉の接写に成功しました。力弱く木々の中に飛び込んできました。もう無く力もないようです。短い夏を精一杯生きる姿に感動しました。
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