今回、紹介するのは森博嗣の小説『スカイクロラ』シリーズです。
原作の小説版をオークションで手に入れてから2ヵ月半、
映画を観てからだと4ヵ月半かかって、ようやく読み終えました。
…遅読にもほどがあるな(-∀-;)
シチュエーションとか人物の心情なんかをゆっくり考えながら読むから、どうしても、じーーーーーっくり活字を追う事になりますからねぇ(^_^;)
このシリーズ、刊行された順番が本編での時系列と少し違っていて
最も最後のストーリーである『スカイ・クロラ』が最初に発売され、
以降、『ナ・バ・テア』『ダウン・ツ・ヘヴン』…と、
ここからは刊行順が時系列と一致しています。
(ということになってるけど。。。どうも微妙に交錯してるところがあるような気もするんだよな。)
だもんだから、やはりここは時系列どおりに読んでみるべきだろう、
ということで、『ナ・バ・テア』から読むことに。
うーむ。。。
やっぱりちょっと判りにくい かも。
何度も読み返して、状況の確認をしもってでないと、
うっかり“見失う ”怖さがあるというか…(分かり難い表現だけど)
で、箇々に難解な部分はあるものの、時系列どおりに読み進んでいくと、
“第三部”(四作目)の『フラッタリンツライフ』まではすんなりいくんだけど
“第四部”(最終巻)の『クレィドゥ・ザ・スカイ』の最後で一気に混乱(^◇^;)
で、その混乱をもったまま“第五部”(第1巻)『スカイ・クロラ』に入ったもんで、
誰が誰だか、ちょっと判らなくなりながらも(苦笑)何とか読みました。
“時系列どおりに読むことを推奨”らしいのですが…
オイラとしては、敢えて刊行順、即ち『スカイ・クロラ』を最初に読むのも
かなりイイかも、と思います。
ちなみにオイラは、『3X3EYES』を第2部から読み始めてハマったんだけど…アレも第1部から読み始めたらまた違った感想になったかもな。
で、結論からいうと…読んで良かったな、と。
結末も、映画版とはずいぶん違っていたし。
…あぁ。でも、この終わり方だと“ジ・エンド”だから最後に読んじゃダメか(-。-;)
終末に向けての展開は映画版と同じようなものを予想していただけに
そうきたか!という驚きがありましたね。
ホント、真逆と言っても良い展開かも。
…まぁ、終わり方の“意外さ”でいえば『クレィドゥ・ザ・スカイ』の方が遙かに上だけど。
あの終わり方には、え?え?え~?!という感じになっちゃいましたから(-∀-;)
そもそも、ネットのスカイクロラ評を見ていると、
“映画と小説では作品に込められたメッセージのベクトルが逆に向いている”
という分析をしている人がいるくらいで、(アレ?この受け取り方で良いよな?)
双方の描かれ方にはかなり違うものがあったように思います。
オイラが落としたオークションの出品者の方は
『スカイ・クロラは映画で見たから』読まれなかったみたいですが…
予想どおり、やっぱりオリジナルは読んだ方が良いですね。
で、映画を観た時に思った『訳わかんねぇ(-∀-;)』という感じは
正直言って、あんまり解消できなかった…というか、
ある部分は解消できたけど他でもっと大きな謎が生じた
という表現の方が正しいかな?
番外編に当たる『スカイ・イクリプス』を読んだら、残された謎は
けっこう解消されるという話もあるんですが。。。
ともかく、読めば読むほど深い作品ですね。
改めて読んだら、また違った見方が出来るのかなぁ、なんていう気も。
・飛行機好きな人
・バトルシーンが好きな人
・一途な恋の物語が好きな人
・生きている意味を考えたい人
・アダルトチルドレン(←これは違う(^◇^;)
・死を恐れない人(←これも何か違う)
・死なない人、死ねない人(←無茶言うなや(-∀-;)
には、自信を持ってお薦めできるかな、と。
是非とも、興味のある人は読んでもらいたい作品です。
色々考えさせられる事と思います。
(以下、続く)