魯山人の足跡を訪ねて加賀山代をたずねるのも 。*
魯山人の作品はさりげないようにも感じる筆使いの微妙な表情が温かくて、完璧とも思える調和を感じるのですよね。デパートなどでも魯山人のオリジナルを再現した器が販売されていますけれど、洋皿ともコーディネイトを楽しめるようなスパイスの効いた独特の魅力があります。(食を追求したことで、その食に叶う器をもとめたそうなので納得がゆくのですけれど、それにしてもスゴイかたです。)何年か前に用賀駅から少し歩いたところにある『世田谷美術館』で塩田コレクションの北大路魯山人の作品を拝見したことがありました。その時はたくさんの魅力的な風合いの器などをガラスケースごしに並んでいたのを記憶しています。金沢に住んでいる時に時々北陸の周辺をドライブしたのですが、その中のお出かけしたスポットの一つが加賀山代温泉周辺です。美食家であり陶芸家、芸術家である北大路魯山人は北陸にゆかりの深い方で、山代にも魯山人が作陶にうちこまれた九谷焼の窯元『須田菁華窯』が山代にあるということで訪ねてみました。趣のある木造の建物のガラス戸越に陶器が小気味よい感覚で置かれていて、中にも畳の部屋に様々な器が並んでいました。上の写真はそのときに購入した小皿です。 少し他の器に使われたのかとも思えるミドリの点が残っていたり、微妙に濃淡があるところが気に入っています。*ほかには魯山人が山代温泉に滞在中、刻字看板を彫り生計を立てられたそうで、あちこちに立派な旅館の看板があるので、散策をかねて探してみるのも楽しいかもしれません。*