音壁の世界(2)
THE WORLD OF "WALL OF SOUND"(2)
【 ポップ偏差値 64 】
The Cake / BABY THAT'S ME '66
フィルスペクター風ウォール・オブ・サウンドなアレンジが施された67年のガールポップ。オリジナルは64年の
Fashionsで、フィルスペクターと多くの音壁を作り上げてきたJack NitzscheとJackie DeShannonによる作品。(海賊盤コンピCD
TOUCH THE WALL OF SOUNDにも収録されています。)その後、
Lesley Goreにもカバーされているようです。ニューヨークで結成されたガールグループのケイクによるカバーは前二者と違い大幅な音壁作品になっています。
いきなりのイントロのエコーのかかったベースが迫力満点でちょっと神々しい輝きを放っていて痺れます。その後に展開されるサウンドも重厚で奥行のある内容。ちょっと甘く切ないメロディの良さに品の良いストリングス、憂いを帯びた女性コーラス、何より全体的に靄のかかったかのようなエコー感たっぷりで神秘的な雰囲気が素晴らしい。ジャケット写真を見ると66年ということで何やらサイケデリックで強面な雰囲気ですが、曲の印象は全く異なりますねえ。本家フィルスペクターに勝ると言っても過言ではない素晴らしい作品です。
「YOU TUBE」で聴けます。