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カテゴリ:芸術・陶芸
これまで2回に渡り紹介してきました伊藤若冲の「動植綵絵」も、いよいよ今回でラストになります。これまでリュウちゃんも殆ど無知だった若冲の「動植綵絵」ですが、このブログ作成に悪戦苦闘することにより、おぼろげではありますが、若冲の魅力の一端を垣間見することが出来たと思っています。
----- (21)「薔薇小禽図 (ばら しょうきんず)」→明和2年(1765年)頃の作、紅、うす紅、白の3種のバラの図に小鳥1羽、画面右上の斑点のある黒い塊は苔むした岩なのでしょうか?、江戸時代以前の日本画でバラの図は珍しいですね。
→明和2年(1765年)頃の作、(21)の「薔薇小禽図」と一対をなす図と考えられています。両作共、花の中に小鳥が埋まってしまっていて、よく見ないのと小鳥が何羽いるのか、すぐに確認出来ないですね。こちらの図には2羽の小鳥が描かれています。
→明和2年(1765年)頃の作、水辺に実った瓢箪の周りに群れる蛙、蛇、蝶、トンボなど、この図には60匹もの小動物が描かれています。リュウちゃん、この図から「鳥獣戯画」を連想しました。
→明和2年(1765年)頃の作、「動植綵絵」初めての「海の図」、サンゴ、巻貝、2枚貝、、、いったい、何種の貝が描かれているのか、まるで博物学の精密画のようなリアルな貝類は、標本を見て描かれたのか? 江戸時代に描かれた図とは思えないようなリアルな図ですね。
ここから「第3期」にはいります。これまでの「第2期」の作品は、宝暦11年(1761年)頃 - 明和2年(1765年)頃に制作されましたが、「第3期」の作品は、明和2年(1765年)頃 - 明和3年(1766年)頃に制作された作品です。 →中国神話に出てくる伝説上の鳥「鳳凰(ほうおう)」、この作品は「動植綵絵」を代表する大傑作だとリュウちゃんは思っています。 →「旭日」を背に華麗に飛翔する鳳凰を描いた「吉祥画」です(制作年代不明、ボストン美術館蔵)
→凍てついた水面に真っ逆さまに落ちるような1羽の雁、画面上部いっぱいに描かれた「落雁」が不安と異様な感銘を観る者にもたらす図です。
→マダコを含む16種類の海の魚が画面左下に向かって一直線に泳ぐ図です。海の魚の描写は、魚類図鑑のように正確、若冲が生まれ育った京都の錦市場の魚店で陳列されていた本物を見て描いたのかも知れませんね。上から2番目の魚は「鰹(カツオ)」ですが、腹に特有の横縞があります。このカツオの横縞は死んですぐ現れるもので、遊泳しているカツオにはこの縞が無いのだそうです(現代でも遊泳しているカツオを見る機会は稀ですので、この「間違い」は致し方ないですね)
→(27)と一対をなす図、こちらは「鯛」が一番大きく描かれているので便宜上「群魚図(鯛)」と命名されたようです。
→S字型に配置された流氷を背に、咲き誇る白菊の「若冲ホワイト」が印象に残ります。紅い菊の花の周りに遊ぶ小鳥たちは少し印象が薄いですね。これは「動植綵絵」第3期の特徴のようです。白い菊の花と画面下の突き出た岩が若冲の「男色」を暗示しているという説がありますが、どうなのでしょうか?
→第1回目に紹介しました(4)の「秋塘群雀図」と並ぶ2作目の「秋の図」、紅葉の枝にとまっている2羽の小鳥は、秋に南方に渡っていく「オオルリ」です。下のオオルリがとまっている紅葉の枝が「円い輪」になっているのが面白いですね、こんな枝、実際にあるのかな?
た。 このブログを書き終える今、リュウちゃんの「動植綵絵」ベスト3は以下です。
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