龍馬伝とカステラ
先々週の大河ドラマ「龍馬伝」にカステラのことが出てましたね。龍馬達がカステラを食したところあまりの美味さに、自分たちもカステラを作って売ろうとする。実際に龍馬達がカステラを作るシーンも出てきました。よほどカステラに詳しい人しか知らないと思いますが、このころのカステラは今のカステラとは違います。現在、長崎カステラと呼ばれている、シットリとして底にザラメ糖が入っているカステラのスタイルは、このころのカステラが後に改良されたもの。江戸時代のカステラは、今で言うパウンドケーキに近いものであったようです。ドラマの中でもその史実はしっかり踏まえてあり、砂糖も水飴も入れませんでしたし、できあがったカステラは、パウンドケーキに近いように見えました。このころのカステラに近いカステラは、今は東京方面で作られる「東京カステラ」と呼ばれるカステラで味わうことができます。中でも上野風月堂のカステラは、「これがカステラ?!」と驚くような、長崎カステラとは全然ちがう味わいです。長崎カステラのように、一口目からガツンとくる甘さと美味さとシットリ感とは違い、最初は淡泊、噛んでいくほどに甘さと美味さが口中に広がっていく、独特の風合いで一度食べたら忘れられない食感です。ぜひ一度味わってみてください。